303件のひとこと日記があります。
2019/11/06 09:02
マヤノトップガンを悼む
(同父の)ナリタブライアンの一年後輩にあたる馬で、同期には父サンデーサイレンスの初年度産駒がゴロゴロいる(ジェニュイン、タヤスツヨシ、フジキセキなど)中で菊花賞をもぎ取り、その後もナリタブライアンやサクラローレルといった当時の「怪物クラス」の名馬と大立ち回りを演じ名を上げた。
自分から見てみると、マヤノトップガンの強みは身体の頑強さにあるかな、と思う。末脚のキレでいえば先述の二頭に比較するとやや落ちるかなとは思うのだけど、タフさや持久力で言えば前の二頭より明らかに上で、先の二頭が3000m超級のレースを自身の競走センスで補って乗り切っていたようにも見えるのに対して、マヤノトップガンは菊花賞馬の名に恥じないタフネスぶりで戦い抜いていたと思う。また、実戦で鞍上の田原成貴元騎手が相手に応じて位置取りを変える策に打って出たことからも分かるように、気性が良くどのような位置取りにも器用に対処する柔軟性もあり、騎手からすれば乗りやすさでこの馬に勝る馬は当時いなかったのではないかな、と感じることもある。
反面、何でもこなすということは「一芸に秀でている」訳ではないことの裏返しでもあり、後のサンデー系競走馬たちみたいな「強烈な個性」は最後まで持ち得ず、一旦崩れてしまうと為すすべがないようなところもあったので、そういう意味では「器用貧乏」な馬だったということも出来るかも知れないかな、と。
ナリタブライアンと並んで、ブライアンズタイム産駒の代表的存在ではあったものの産駒にはいまいち恵まれていない印象もあり、残す前に亡くなってしまったナリタブライアンに比べたらマシと呼べるものの、それでも生産者視点でみれば「期待外れ」と言われても否定出来ず(同期の「最大のライバル」であるフジキセキが社台のバックアップがあったとはいえ大活躍だったから尚更)、ナリタブライアンの死と彼の低迷(失敗と言うほどではない)がブライアンズタイムが最終的にサンデーサイレンスに伍する勢力を築けなかった遠因とも言える。
ただ、菊花賞馬としてみるとかなり強いのは確実で、メジロマックイーン辺りから続く「強いステイヤー」の系譜(マックイーン、ライスシャワー、ビワハヤヒデ)を受け継ぐ馬でもあり、彼と後輩のダンスインザダークの後はその流れが途切れがちになっていくことを思うと、或いは時代の転換期を象徴する競走馬であったと呼べるかも知れない。
自分がまだ子供だったころの活躍馬でもあり、リアルタイムではその強さを体感できなかった馬ですけれど、良い馬ですよね。
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〉ドラドラゴーゴーさん
ありがとうございます。
自分はどちらかといえばサクラローレル派なので、競馬を覚えたての頃はあまり好きではなかったですが、競馬を知る程に強さを見直していった感じですね。
最も「はやい」馬が勝つ皐月賞はジェニュインに、最も「運の良い」馬が勝つダービーはタヤスツヨシに奪われてしまいましたけど、最も「強い」馬が勝つ菊花賞をこの馬が制したのは今から見ると妙にスッキリ受け入れられるのですよね。 -
ドラドラゴーゴーさん
僕が大好きな馬を1頭あげるとすれば
実はマヤノトップガンなんです。
血統は全く分かりませんが、馬にも性格があることを知り
その魅力に取りつかれて今があるようなもんです(^^;
ちなみに僕の印象は
マヤノトップガン・・田舎の大将みたいで頑張り屋だった。
ナリタブライアン・・賢い天才。
サクラローレル・・プライドが高い貴公子。
亡くなったのは悲しいけど、いつまでも記憶に残りますね。