私の有馬記念ベストスリー（2）

【第二位】
ナリタブライアン、圧勝（1994年）

ビワハヤヒデとの兄弟対決が見たかったレースでした。
三冠馬になるまでは、ときに足元をすくわれるような負けもあったけれど、皐月賞、日本ダービー、菊花賞を勝つごとに、着差を広げていったシャドーロールの怪物が、どんな風に古馬と対戦するのか、注目していました。

ゲートが開くとツインターボが逃げに打って出て、グングン後続との差を広げていきました。
パドックに貼ってあった「俺に構わず逃げてくれ！」の横断幕に書かれている通りの、気持ちの良い逃げでした。
でも、3コーナーを回る頃には馬群に吸収されて、最後はヘロヘロになってゴールしていました。
嗚呼、大逃げ馬の哀しさよ……

最後のコーナーを回る勝負所、ナリタブライアンが上がっていくと、それに負けじと果敢に食らいついていく1頭の馬。
同い年の外国産馬ヒシアマゾンでした。
馬体を併せに行ったものの、ナリタブライアンの加速力には及ばず、引き離されての２着でした。

それでも、３着ライスシャワーとの着差も結構大きかったと記憶しています。
三冠馬に真っ向から勝負しての負けは、清々しかったです。
外国産ゆえに出走できるレースが限られていた中で、最高の舞台で最高のパフォーマンスをしてくれました。