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2019/11/25 19:02
トラウマは突然に 5
「ケン坊!あんたさ〜!あたしにビビってるでしょ?」
「え??」
「昔、無茶苦茶やったからさ、当然かもしれんけどさ」
「いや、そんな昔のことはもう・・・」
ハッキリ覚えています・・・今でも夢に出てきますが・・・それが何か??
「いや、あれだけのことしたんだから!忘れるわけないっしょ!?」
当然だ・・・忘れるわけがない・・・
時間が解決してくれるだろう・・・
新しい思い出で塗りつぶしていくしかないだろう・・・
だからそっとしておいてくれ・・・・
「いや、もう10年も前の事だからさ・・・・」
「いやいやいやいや・・・10年経ってさ・・あたし、ずっとあん時のこと、ケン坊に謝らなきゃって思ってたんだマジで
ごめんね・・あの当時はバカだったから・・・今もバカだけど・・・」
「もういいから!気にしないで!せっかくだから!楽しく飲もうよ!」
「ケン坊がさ、土下座して謝れって言うんだったら、土下座するし、殴りたいって言うんだったら抵抗しないからさ!」
もう!なんなんだよこいつ!!わけわからん!!!
イースター!助けてよ!!
「いやこのハマチ!超うめぇぇぇ〜〜〜!」
他の女子がイースターに「それ、寒ブリって書いてあったよ?」って言うと
「ハマチもブリも同じなんだよ!お前しらねーのかよ!誰も食わなかったから俺が全部食っちゃった〜〜w」
って言って、自分の席に戻って行った!
ちょっ!!!助っ人じゃなかったのかよ!!ホントに刺身食いに来ただけかい!!!
「さっきまでケン坊普通に喋ってたのに、あたしが来たらすごいビビってるもん!!今でもあたしが昔みたいに酷いことするって思ってたからでしょ??」
「いや、だから、普通だって!!普通!!もう、何とも思ってないし!!」
「絶対普通じゃない!!キョドってた!!!」
めんどくせ〜〜〜〜〜〜〜!!!
なんだこいつ!!!
こんな女だったか???
「じゃぁ!久しぶりにあたしのこと見てどう思った?」
背筋が凍りついて過呼吸になりかけた・・・なんて言えない・・・・
「いや、美人になったなーって思ったよ・・誰だかわからなかったもん!」
「ケン坊!ウソついてる!!ウソついてるでしょ??ほんとはあたしがここに居てめっちゃ嫌だって思ったでしょ?」
予想とは違う展開だけど、これはこれでかなりしんどい・・・
もう、許して!そっとしといてくれよ!!
「いや、ほんとに!10年ぶりに会って美人になってびっくりした!」
「じゃぁさ、あたしを彼女にして!って言ったらできるの??」
「できるよ!もちろん!」
「付き合って!って言ったら付き合えるの??」
「付き合えるよ」
とにかく話を合わせて早く解放されたい・・・
「よし!じゃぁ今日から付き合おう!!!」
「うん・・・・え????」
なに???
「みんな〜〜注目〜〜〜〜!!!」
静寂に包まれた
「あたしとケン坊、今日から付き合うことになりました〜♪」
「は?」
「え?」
「?????」
会場が?マークで包まれた
僕の頭の中が一番「?」だった・・・
解放されるどころか・・・・
もう嫌な予感以外、何もなかった