恋愛初心者同士２

部屋に戻り、「卒アルとかある？」ってまどかが言うから
「卒業アルバムなんか同じの持ってるでしょ？」って言ったら
「母親に燃やされたから無い」って

卒業アルバム燃やすって・・・どういう状況なんだ・・

しばらく卒アル二人で見てたら、「ご飯できたよ〜」って妹の声が

妹もう帰って来やがったのか・・

「晩御飯出来たって・・・・」まどかに言うと
「さっき、なんか腹いっぱいモチ食ったような気がするんだけど・・・」
「だよね・・・」
モチ４個食わされてから１時間ちょいしか経ってない・・

でも、呼ばれてすぐ行かなかったら、部屋で何かいかがわしいことやってるんじゃないかとか
あらぬ疑いをかけられかねないからまどかを連れて降りた

「はじめまして〜センパイ！！」
この元気のいい妹は私立中学に行ったため、うちらとは中学が違うから、まどかのことは知らないはず・・・
もし、中学同じだったら、氷の悪魔を知らぬはずがない・・
危なかった・・

正月らしい食卓・・
すごい豪華だ・・
しかし腹が・・・・
まどかは料理を見て、げんなりした顔を一瞬したが、腹をくくったのか、頑張って食べると決意した顔になった

「お兄ちゃん！それ！あーしのマグカップ！！」

どれでもいいじゃないか！うるさいな！！

「ヤダ！もう！！！おかーさーん！！このマグカップ洗って！！綺麗に洗って！！」

クソ生意気な妹・・・
こんなときぐらい兄を立てようとか思わないのか・・・・

「まどかさんとお兄ちゃんって付き合ってるの？？」
うわっ！！！めっちゃ直球！！！
160キロの、どストレートど真ん中じゃん！

「付き合ってるって言うかね、この前あたしが一方的に告白して、一応はOKしてくれたんだけどね、
まだ好きになってくれてないっていうか・・・だからまだ友達の延長・・みたいな感じ・・・かな・・」

なんだこれ・・・まるで僕がモテる男みたいになってるじゃないか！！
妹とは逆で、まどかは男を立てるっていうことを知ってらっしゃるのか？

「え？？まどかさんから告ったの？？ありえんくない？？？だってコレだよ？？？」

コレって・・・僕はモノかよ・・・

「ケンイチ君は、もっと女の子っぽい人が好きなんじゃないかなぁ？あたしガサツだから好きになってもらえないのかも・・」
まどかのこの発言に、一同の空気が変わった・・・

「はぁ？お兄・・・？お前バカなの？？」

いや・・あなたのお兄様に向かってなんて口のきき方をすんだよこの妹は・・・

でも、いつもだったらこの後に「○ねば！？」って付いてくるから、まだちょっと遠慮してくれてるのかもしれない

「自分の顔、鏡で見たことあんの？マジで何様？頭おかしいんじゃないの？脳ミソあんの？腐ってんの？」
もうその辺で勘弁してやってはくれぬか・・・僕が不憫すぎる・・・

「そうは言っても、まださ、付き合っうって言って２週間くらいだし、それから１回しか会ってないし、今日が２回目だし・・・そんな急にさ・・・進展しないでしょ普通・・・」

「お前の普通なんて関係ないんだよ！まどかさんが好きって言ってくれてるのになんで受け止めてやらないの？
まどかさんの気が変わらないうちにちゃんとしなよ！！」

なんで妹にこんなに責められなきゃならないの？？

「まどかさんが正気に戻らないうちに恋人になっとかないと！もう一生彼女なんて出来ないよ！？
わかってんの？？え？まさか彼女できると思ってる？？？
馬鹿じゃない？出来るわけないじゃん！
そんな奇跡が２回も立て続けに来るくらいなら年末ジャンボ当たってるっての！
イワシタで発売日当日に並んで買ってきたのに300円しか当たらんかったし・・・」

お前の宝くじ事情なんか知るかよ！