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2018/10/07 07:32

(1)順位縛りを考える

ドラフト戦略を立てる上での醍醐味の一つといえば、指名選手の順位組みだろう。

誰々を何位で獲る。
誰々は何位に残るだろうか。

といった予測を立てながら上位から下位の「スタメン」を組む作業はとても面白い。

この順位決めに関していくつかの考え方を紹介したい。

【1.「選手の力量=指名順位」ではない】
よく聞く言葉に、『なんでこの選手がこの順位なんだ』というもの。
力があると評価していた選手が予測より低い順位で、あるいは、力量の劣る選手が予測より高い順位で指名された場合に言われることがある。

阪神大山の1位指名に対する一部からのバッシングはまさにそれである。

たしかに大山はスラッガーとしては未完成な部分が多く、即戦力と評価しづらい面があったが、同年ドラフトでは間違いなく長打力の即戦力度は最も高かった。

問題は1位という指名順位。このとき、オリックスが大山を2位指名するという情報を得ていた阪神だからこそできた大山の1位指名である。情報戦の中で欲しい選手を一巡繰り上げた勇気ある決断があったからこそのバッシングであった。

【2.欲しい選手はなるべく下位で獲る美学】
例えばどの球団にもマークされていない、逸材がいたとしよう。ニュースでその選手の存在を報じられたこともなければ、スカウトが視察に訪れたこともない。この逸材を隠し玉として指名したい。

この時、この選手を1位で指名するだろうか。

ものすごく力のある選手だ。1位指名確実といわれているあの選手と実力が双璧するほどの
金の卵である。

でも、1位指名しないだろう。
なぜなら、他球団が評価していないからだ。

例えば、左のサイドスロー高校生左腕がいたとしよう。左のサイドスローとなれば、基本線は中継ぎ投手として評価されることが多い。
高校生投手は特に当たり外れが大きく、チーム運営上は博打に近いカテゴリーだ。

そんな即戦力にならない活躍の場所が限定されやすい投手を、1位指名するだろうか。

する。
なぜならその選手が多くのスカウトが集まる高校日本代表で目覚ましい活躍を見せて、チーム躍進の原動力となったからだ。
メデイアでもよく取り上げられ、台湾代表のスラッガーとの勝負は同年の高校日本代表の名勝負となった。

ここでの違いは、「他球団が評価しているかどうか」である。

他球団が評価しているから、獲得するにはその上の順位で指名しなければならない。指名順位というものは、指名したチームの評価ではなく、他球団の評価である。

よく『この選手が何位指名はおかしい(高すぎる、低すぎる)』という言葉を耳にするが、それは実は指名した球団が悪いのではなく、他の11球団も評価を誤っていた可能性がある、ということだ。

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