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2017/05/17 15:22
ノーザンテーストというスパイス
ご存じの通り、ノーザンテーストの血は現在の日本馬の多くに流れている。
産駒に優秀な牝馬が多かったからである。その代表格がダイナカールと
スカーレットブーケだろう。ダイナカールからはエアグルーヴが生まれ、
その裾野を広げている。また、スカーレットブーケはダイワメジャーと
ダイワスカーレットの母であり、スカーレットブルー、スカーレットリボン、
スカーレットローズ姉妹らと共にスカーレット一族の繁栄に寄与した。
母の父としても紹介し切れないほどの活躍馬を輩出した。その中に父が
リアルシャダイ、母父がノーザンテーストという馬がいる。若駒時代に
テイオーのライバルと目されていたイブキマイカグラである。後に同じ
配合の助けを借りる事になるのだが、その頃のテイオーは知るはずもない。
そして、リアルシャダイの時に書いた「柔らかすぎるテイオーと重厚な
リアルシャダイの調和」という表現は私自身のものではなく借り物である。
何故かと言うと、個人的にはこの組み合わせが本当に正解だったのかという
思いが拭い切れずにいたからだ。
長距離で活躍した産駒が多いため、ついつい鈍重なイメージを浮かべて
しまい、テイオー血統からスピードを奪っているのではないかと疑いがち
だった。
また、繋ぎの特徴が両極端であり、「足して2で割ればちょうどいい」
というような単純な話では無かろう。脚元の不安を抱える両者なので、
爆弾を2つも抱える様なものでは、と不安視もした。
ついには、「どうせ米血を入れるのならもっとスピード豊かな相手の方が
良かった。」などと考えたのだが、改めて調べ直してみると、リアルシャダイ
自身は思っていたよりもスピードとスタミナのバランスが取れていたようだ。
そうであれば、両者の弱点を補う意味で、丈夫で安定感のあるノーザン
ダンサーのクロスがあれば不安も軽減出来そうだ。中でも頑強なノーザン
テーストが加わった時、体質強化の恩恵を得られるのではないか。