トーセンスマッシュの繫殖引退と娘たち

　昨年、最後の種付けとなったトーセンレーヴの仔は受胎せず、
そのまま「用途変更」になった。これは繫殖引退を意味すると
思われる。慰労の念を表したい。
　トーセンスマッシュには３頭の後継者がいる。エスティマリリン
（父ザール）は４頭を産んだが、昨年死亡した。メモリーリング
（父トーセンホマレボシ）も３頭を産んだのち、ロードカナロアを
付けられて今年豪州に輸出されている。また、トーセンプラウド
（父トーセンファントム）が産んだロードカナロア産駒２頭は
いずれも豪州に渡り、彼女自身もロードカナロアと３度目の交配を
遂げたのち、昨年英国に輸出された。

　現状、トーセンスマッシュの後継繁殖牝馬は国内には不在の
状態だ。今後は2017産以降の娘たちか孫娘に託される。その
一方、豪州でブレイブスマッシュ産駒が彼女の血を受け継ぐ等、
海外で広がりを見せている。突然大物を出す血筋に期待しよう。

＊５月１８日追記
　メモリーリングはカナロア産駒を受胎、トーセンプラウドは
フランケル産駒を受胎して、現在は豪州の同じベンダーが２頭を
繁殖牝馬セールに上場準備中。