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2024/11/04 14:27
改めてラップデータから天皇賞(秋)を振り返る
このレースの特徴は、中盤も緩まないこと。今年はスローペースではあったが、やはり中盤がそれほど緩まずに、いわゆる「よーいドン」ではなかった。それなりに皆が脚を使った上での上り勝負ということだ。
勝ったドウデュースは前半ほとんど追走に苦労せず、一塊になっていた馬群を一気にぶっこ抜いた。おそらく彼にとって100%理想どおりの展開だったと思われる。したがって、今後のレースでも同様の脚が使える保証はない。追走で脚を使わされるかどうかによると思う。
ここで、後半5Fの時計を見てみよう。最も速いのは、当然ドウデュースだ。2番目は勝負に参加していなかったニシノレヴナント。3番目がジャスティンパレスで、4番目がレーベンスティールとなっている。
そのレーベンスティールのラップを見ると、向こう正面で不自然なデコボコがある。不利を受けて手綱を引いたために、4F目はメンバー中最も遅くなった。そして5F目が問題の区間だ。実は不利を受けた4頭(他にリバティアイランド、ダノンベルーガ、キングズパレス)が、ブレーキから再加速してポジションを維持または挽回するために、それぞれに脚を使わされてしまった。
本来は後半からのペースアップに備えて、4F目5F目はなるべくフラットに脚を溜めなければならない。結局他の3頭は終いまで脚が持たずに11〜13着に沈んだ。唯一上り上位で8着まで挽回したのがレーベンスティールだ。
馬の能力評価を着順や着差だけで下しているようだと競馬の本質は見えてこない。展開、枠、通ったコースなど総合的に判断しなければならない。
このレースで最も高い能力を示したのは文句なくドウデュースで間違いない。2番目はジャスティンパレス。差のない3番目がレーベンスティールというのが私の見解だ。