求ム！　逃げ馬

　秋天・JCとドウデュースの強さばかりが目立った。彼自身が強いのは勿論だが、展開も大きな要素に思える。王道路線にこれといった逃げ馬がいないために、スローからのラスト３F戦が繰り返されている。
　このため直線でも馬群が凝縮して、先頭と後方の差が開かない。これだと外に出して圧倒的な回転力で一気に抜き去るドウデュースに対してなす術がない。どちらのレースも２、３着馬は前目で立ち回った馬で、長く脚を使う馬たちは本領を発揮できなかった。
　ペースを作ったホウオウビスケッツもシンエンペラーも、２・３着に残す競馬は出来たが勝ち切る逃げではなかった。やはり自分もキツイが、後方にもどこかで脚を使わせるような駆け引きが必要だ。

　今年のJCは欧州の一流馬が参戦して話題を呼んだ。しかし、どスローからのラスト３F戦では「おもてなし」を欠いた形になった（笑）　今回の結果をもって「日本馬こそ世界最強」を謳うのは違うだろう。このまま国内でラスト３F戦が続けば、海外G１で仕掛け遅れの２・３着がさらに増える未来が待っているのでは。