思い出の有馬記念 １２

９３年 第３８回
?エルカーサリバー 蛯名正
?セキテイリュウオー 田中勝
?ベガ 武
?トウカイテイオー 田原
?ウィッシュドリーム 藤田
?ライスシャワー 的場
?ホワイトストーン 田面木
?マチカネタンホイザ 柴田善
?レガシーワールド 河内
?エルウェーウイン 南井
?ウイニングチケット 柴田政
?ナイスネイチャ 松永昌
?ビワハヤヒデ 岡部
?メジロパーマー 横山典

前年の勝馬メジロパーマーを始め、ＧＩ馬が８頭出走した９３年。
１番人気は、この年のクラシックを沸かせたビワハヤヒデ。
２番人気は前走ジャパンカップの勝馬、レガシーワールド。
去年の有馬記念以来のトウカイテイオーは、４番人気だった。
レースは前年の勝馬メジロパーマーが逃げて、ペースを作る。
ライスシャワー、レガシーワールド、ビワハヤヒデが続き、トウカイテイオーは４、５番手でレースを進める。
２周目の３、４コーナーで、ビワハヤヒデとウイニングチケットがメジロパーマーを捕まえに行く。
それに呼応するようにトウカイテイオーも、その直後につける。
レガシーワールドはジャパンカップの激走の疲れからか、手応えが怪しい。
直線に入りビワハヤヒデが菊花賞同様、先に抜け出す。
レガシーワールドもウイニングチケットも伸びない。
勝負あったかと思った、その時。
トウカイテイオーが追い込んで来た。
懸命にビワハヤヒデも粘るが、トウカイテイオーが捕らえて先頭でゴールした。
昨年の有馬記念以来、１年ぶりのぶっつけで挑んだ有馬記念でトウカイテイオーは勝った。
１６万人の観衆は、トウカイテイオーの復活に興奮した。
「トウカイテイオーだ。トウカイテイオーだ。トウカイテイオー奇跡の復活！」と、フジテレビ堺アナウンサーは実況しました。
田原騎手はレース後の勝利騎手インタビューで「偉業を成し遂げたテイオーを褒めてやってください。僕は、ほんの手助けをしたにすぎない。彼自身が、自分の手で歴史を作ったんです」と涙ぐみ、声を詰まらせながら答えていた姿も印象深いです。
追い切りの手応えが半信半疑で、トウカイテイオーを信じてやれなかった。
テイオーにすまないと思ったと言う気持ちと、テイオーの凄さ、偉大さを表現しようとしていたからかもしれません。
９３年のトウカイテイオーは、９０年のオグリキャップと並ぶ復活劇でしたね。