『ビニー/信じる男』

★★★☆☆(星三つ)

　実在のプロボクサー、ビニー・パジェンサのアンビリバボー系実話モノ。

　"栄光からの挫折、そして復活"という、ボクシング映画の定番で、物語の流れは想像通りなんですが、この"挫折"というのが半端ないんです。
交通事故で首の骨折って、選手生命どころか、今後歩けるかどうか・・・の命に係わる大怪我ですからね。

　主演のマイルズ・テラーは『ラ・ラ・ランド』のオファーを断り、この映画に挑みました。
ちょっと生意気で過信家なキャラクターは『セッション』のアンドリューと重なる部分もありましたが、役者としては確実にビルド・アップしてましたね。

　共演のアーロン・エッカートもデニーロ張りの頭剃り上げ＆体重増で、ビニーを支えるトレーナーを熱く演じてました。

　この映画を観て真っ先に思い浮かべたのは三浦皇成。
一年前の落馬で死の淵を彷徨った元・天才ジョッキー。
想像を絶する治療とリハビリの日々を送った事だろう。
三浦の復帰は一人の人間として拍手を送りたいし、競馬ファンとしては全力で応援していきたいと思う。

　でも、ただ復帰しただけじゃダメだ。結果を出せ！
信じてもいいよな？　信じるぞ！