競輪
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2017/11/17 07:00
【Exceller】米国三冠馬2頭を破った名馬の末路
◆Exceller (エクセラー)
馬名由来：〜に勝る（仏語）
生年月日：1973年5月12日
没年月日：1997年4月
性別：牡
毛色：鹿毛
父：Vaguely Noble
母：Too Bald
母父：Bald Eagle
馬主：Belair Stud & Hunt
調教師：Francois Mathet→Maurice Zilber→Charlie Whittingham
生産：Jane Engelhard（Kentucky）
戦績：33戦15勝[15-5-6-7]
獲得賞金：＄1,654,003（米ドル換算）
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1970年代の米国競馬にはスターホースが揃っていた。
その筆頭格にあげられるのは
今でも絶大な人気を誇るSecretariat.
その他にもSeattle Slew,Affirmedと併せて
３頭もの３冠馬が誕生している。
国内全体でも、かなりレベルの高い生産、育成が
行われていたのだと思う。
アファームドの翌年には上記２頭の三冠馬以上とも評された
Spectacular Bidと言う馬もいる。
アメリカ自体が胸を張って世界のリーダーだった時代。
今では多くの動画サイトがあったり情報を見られる時代なので
昔のレースを沢山観ることが出来るのは
海外好きなファンは本当に恵まれていると思う。
以前、米国３冠馬として、史上唯一無敗で達成した
シアトルスルーについてのコラムを読んでいた時
彼自身のベストレースについて
『’78年のジョッキークラブ金杯』が挙げられていた。
この時のレースの勝ち馬は
【Exceller（エクセラー）】と言う馬で
シアトルスルーはハナ差の２着と言う結果。
素人としては、
「負けたのにベストレースなんだ・・・」
と言うのが第一印象。
でも、レースの映像をみてみると、
この筆者が言いたかった事が解ったような気がする。
元々、JC金杯と言うレースは
秋に３歳馬と古馬が激突する秋の最強馬決定戦的な位置で
この年はシアトルスルーとアファームドの２頭も参戦。
戦前からかなり盛り上がっていたのだそう。
そんな中、アファームドは鞍がズレるアクシデントがあり
猛烈なペースで飛ばし、暴走する。
それに負けじとシアトルスルーも応戦し
45.2−69.4と言う、狂気（汗）のラップを刻む。
流石にアファームドは早々に脱落するも、
今度は後方に居たエクセラーが猛烈に差を縮め
シアトルスルーに襲い掛かる。
そこから三冠馬の底力が凄かった。
本来なら脱落するようなペースでもシアトルスルーが
二枚腰三枚腰の脅威の粘りを見せ
長い直線で壮絶な叩き合いを演じて見せた。
結果は、上述の通りエクセラーのハナ差勝ち。
だけど語り継がれるに相応しいレースだった。
このレースが無ければ
私自身、【エクセラー】
と言う名前も知ることは無かった。
でも、改めて戦績を見てみると
言うまでも無く素晴らしい名馬だということがわかる。
通算15勝。内G�気�11勝。
米、加、仏の３ヵ国で芝もダートもこなした。
歴史的名馬と言って差し支えないと思う。
血統背景はどうか
父は凱旋門賞馬。母は13勝を挙げた名牝。
後日談では
弟のボールドスキ、カポーティが種牡馬として活躍している。
良血と言っても差し支えない馬。
でも、エクセラーは種牡馬としては結果が出せなかった。
結果、91年には海外に売りに出され
病気となって種牡馬としての能力は喪失。
最期は破産したオーナーによって屠殺されると言う数奇な運命。
名馬だからとか脚が遅いからとか
命の価値に差は無いとは思ってるけど
これだけの名馬がこんな運命を辿るとは
初めて聞いた時はショックで衝撃的だった。
でも、
彼の死は決して無駄にはならなかったと思ってる。
日本ではファーディナンドが
同じような運命となってしまったけれど・・・。
後に、この様な悲劇を繰り返すまいと
【エクセラーファンド】として
引退馬にも天寿を全うしてもらう為のNPO法人が誕生。
少しずつでも、環境が改善されたらと切に願ってる。
元々、サラブレッドは
人間のエゴで生み出された生き物。
だからこそ、責任をもって
最後まで添い遂げなくてはいけないと思ってる。
馬を、競馬を愛する一人として、
エクセラーの死を決して忘れない様にしないようにしないとね。
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