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2017/11/28 00:00

【Gladiateur】剣闘士から海鳥へ 3本脚での3冠馬

◆Gladiateur (グラディアトゥール)

馬名由来:剣闘士(仏語)

  生年:1862年
  没年:1876年1月(14歳没)
  性別:牡
  毛色:黒鹿毛
   父:Monarque
   母:Miss Gladiator
  母父:Gladiator
  馬主:Count F.dela Grange
 調教師:Tom Jennings, Sr.
  生産:Count F.dela Grange
  騎手:H.Grimshaw,G.Pratt
  戦績:19戦16勝[16-0-1-2]
獲得賞金:980,300 FF

☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡

子供の頃、確か英語の時間だったと思うんだけど

リンカーンとケネディが

「とても似通った人生を辿った」

と言うような内容の授業。


これは、未だに覚えているくらい

子供心にすごく印象に残る内容だった。


詳しくはここでは省くけど

それと同じような内容が競馬界にもある。


その代表的なものが

今回の『Gladiateur 』と

もう一頭が『Sea Bird

フランス2大名馬の関係。


実績は言うまでもなく

有名すぎるレジェンド2頭。


ちょうど100歳差の2頭は奇しくも、

生まれた時、米国大統領が

グラディアトゥールは1862年=A.リンカーン

シーバードは1962年=J.Fケネディと言う不思議な縁。


私としてはこれを”偶然”のひとことで

片付けたくないけど

深く考えたくもない(笑)


「きっと神さまの仕業でしょう」




終わり(ゝω・)vキャピッ♪



文字通り100年に一度の名馬として語り継がれる

仏国の英雄グラディアトゥール。


英雄に後世の脚色は付き物だから

実像はもっと違う存在だったとは思う。


だけど、彼の存在を知り生涯を初めて耳にしたとき

ロンシャン競馬場で凛と佇む

グラディアトゥールの銅像の価値が

少しは解ったような気がした。


グラディアトゥールは実績で言うならば

仏国生産馬として初めて英ダービー及び3冠達成。

史上2頭目の英国3冠馬でもある。

これだけでも十分な歴史的名馬だけど


彼が後世に遺したものは

それ以上のものだったと思ってる。


幼駒時代、母親に右前脚を踏まれ

生涯ハ行に悩まされたという話。


決して見栄えのしない、

みすぼらしい外見だったという話。


ボロボロになるまで走り続け

英国3冠目のセントレジャーでは

右前脚以外の3本脚だけで走って勝利した

という逸話もある。


政敵だった英国を

完膚なきまでに打ち負かす姿は

いつしか仏国民の心の拠り所となり

『英雄』となった。


彼の生まれたフランスと言う国は

良くも悪くもビジネス色が強いお国柄。


極端に言えば

競争馬も「生物」と言うよりは

「家畜」とか「経済動物」と言う概念が強いらしい。


グラディアトゥールは

同時代の名馬と違って誕生日も不明。


悪い言い方をするなら

いちいち家畜の誕生日など・・・

と言う意識もあるのかもしれない。


だけど、そんなドライな

フランス民の心さえも彼は鷲掴みにした。

一説には皇帝ナポレオン以上で

ロンシャン凱旋時には15万もの人が集まったとか。


彼の実像は

今では残念だけどわからない。


でも、ロンシャンに凛と佇む彼の姿が

まさに、フランス国民の誇りとして

語り継がれているような気がしてならない。


グラディアトゥールは

種牡馬としては期待外れで

様々なオーナーの元を右往左往したらしい。


古傷が悪くなってきているのに転売転売。

最後はボロボロになって立つことも出来なくなり

安楽死になったと伝わっている。


仏国の英雄としては寂しすぎる最期...


だけど、こう言う悲劇性が

物語の主人公の様な

共感を呼ぶのかもしれないとも。


調教師はグラディアトゥールの

掛け金で儲けを企む

腹黒い人だったという話もある。


グラディアトゥールのデビューから

乗り続けたヘンリー・グリムショーと言う騎手は

グラディアトゥールの引退レース直前に

馬車転倒と言う事故に遭い、25歳の若さで亡くなったとか。


そのため、引退レースの一度だけ

ジョージ・プラットと言う騎手が

鞍上をつとめている。


事実かどうかは今となっては解らないけど

英雄の逸話は本当に事欠かない。


それは、100年後の彼もそう。

100年に一度の英雄・剣闘士の魂は海鳥へ。


【グラディアトゥール】

いつまでも語り継がれる英雄でいてほしい

と願ってます。

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