競輪
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2019/11/14 07:00
『沈黙』遠藤周作氏・著
クリスチャン作家
故・遠藤周作氏の代表作の一つに
『沈黙』
というものがある。
主人公はポルトガル人の
宣教師ロドリゴ。
彼は幕府が禁止としている
キリスト教宣教のため
祖国から日本を訪れた。
やっとの思いで
日本に辿り着くも
幕府に捕まってしまう。
激しい拷問に晒され
棄教か、殉教かの
二択を迫られる。
棄教というのは
キリストの絵を踏む事。
クリスチャンにとって
踏み絵は“死”に等しい。
ロドリゴは神に助けを求める。
だが、
神は沈黙を貫く。
結局、ロドリゴは
拷問に耐えられず棄教を選択する。
数年前に、
この『沈黙』が
映画としてリメイクされた。
鑑賞に行ったけど、
ビックリするくらい
ガラガラだったw
でも、映画自体は
非常に見応えあるものだったと思う。
窪塚さん演じる日本人は
何度も何度も踏み絵をし、
ある意味、キリストを何度も裏切る。
でも、弱いながらも
ひたむきに、健気に生き抜く。
生き抜くために何度も逃げる。
『ダサいけど、カッコいい』
私はそんな感想を持った。
他に印象的なのは
ロドリゴは棄教後
名前も日本名になり妻も迎える。
※カトリック宣教師は妻帯は禁忌。
踏み絵もし、棄教して
忘れ去ったかのように年月がすぎ
死後の葬式も仏教式。
ところが、最後
棺の中にカメラが向かう先には
妻によってロドリゴの懐に収められた
小さな『十字架』
ロドリゴは死ぬまで
決してキリストを忘れなかった。
と言うような内容で
物語は幕を閉じる。
自分の信念を捨てる。
これは命を奪うより難しい
かもしれない。
表向きはどうにかなっても
実際に信仰を捨てた人は
どれくらい居たのか。。。
全然レベルが違うけど
私も『踏み絵』を
味わった事がある。
高校生になり
私は中学校時代に引き続き
帰宅部を選択した(￣ー￣)ｂｸﾞｯ!
少しも迷わずに(*´∀｀*)
でも、すぐ野球部に目をつけられ
紆余曲折あって
マネージャーをやる事になった。
なってしまった（泣）
興味がないのもさることながら
特にキツかったのは
知らないオジサンの銅像に
頭を下げ、磨く事。
え！？
誰？
私はイエスさましか信じないよ。
正直
苦痛と言うか、屈辱だ。
その時、
悩みに悩んで学校も休んだ。
教会で祈り
泣きながら母に相談した。
なんでこんな事...
「銅像の人は誰なの？」
と、優しく母が聞いてきた。
『飛田穂州』と言う
顔の怖いオジさん
とだけ。
じゃあその人の事、
まずは知ってみようか。
「隣人を愛しなさい」
これもイエスさまの教えよね？
と、母のアドバイス。
母の言葉は大きかった。
マネージャー業を渋る私に
「誘われるうちが華なのよ」
と言ってくれたのも母。
その後、図書館で
飛田穂州とやらについて
調べてみた。
飛田穂州（とびた すいしゅう）
本名は忠順。
は、簡単に言うと
我が高校のOBで
「野球道」を説いて
野球界に多大な貢献をした。
とくに彼が造った
【一球入魂】
の言葉はあまりにも有名。
“野球道”自体は、今日では
体罰を助長する体質でもあり
今の時代に合わないとは思う。
でも、彼の生きた時代は
戦争の時代。
敵国が生んだベースボール。
「必要ない」とされれば
廃絶されていたかもしれない。
野球を心から愛していた彼は、
野球と野球を愛する学生を守るために
『野球道』を
学生教育だと説いた。
その精神のお蔭もあって
今日の野球の発展があるのだと言う。
尊敬できる人
それは少しだけわかった。
正直、野球に興味は無かった。
ルールも知らない。
しかも、
最初まさに
『オタサーの姫』になり
男子からは無駄にチヤホヤされ
事情を知らない女子からは妬まれ
結構な嫌がらせをされた。
だけど、
飛田さんの母校で
私が野球に携われるのは
神様のお導きなのかな？
とも感じた。
思えば当時マネージャーが
一人もいない状況と
もっと他にいるはずの帰宅部員w
その中から何故か
私に声を掛けてくれたのは
きっと意味があったのだと思う。
なぜなら、
後に行った大学も意図せず
飛田さんの母校と
同じだったからww
今となっては私の“踏み絵”は
新たな人生を切り拓いたと思える。
『一球入魂』
素敵な言葉だと思います。
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