思い出のスプリンターズステークス

暮れの中山にシンボリの勝負服が映えるように、スプリンターズステークスにはサクラの勝負服がよく似合う。
東西交流が活発になるまでは、関西在住の私にとってスプリンターズステークスは遠い異国で行われているようなレースだった。だが74、75年に連覇したサクライワイの快速ぶりは私の耳にも届いていた。
その後もサクラゴッド、「日の丸特攻隊」ことサクラシンゲキ、そしてサクラバクシンオーへとサクラの系譜はつながれていく。「世界のロードカナロア」が出現した今でも、最強スプリンターはバクシンオーだと譲らないオールドファンは多い。

90年代まで隆盛を誇ったサクラ軍団は今や見る影もないが、前年2着のサクラゴスペルが今年も出走する。果たして22年ぶりに桜が満開となるか、バクシンオーとの親子制覇を目指すビッグアーサー、ベルカントとともに注目したい。