競輪
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2016/11/23 00:51
思い出の京阪杯
「関西ナショナリスト」の私だが、70年秋に初めて好きになった馬は何を隠そうアローエクスプレスだった。ビギナーの私に東西対抗の図式などわかるはずもなく、名前のカッコ良さに飛びついたのである（まあ、小学生ですから）。
ただし翌年の1-2月に関東馬コンチネンタルが日本経済新春杯（当時）→京都記念・春（当時）をぶっこ抜いた時には、テレビに向かって「何やってんだよ…」と舌打ちする立派な関西贔屓のおっさんになっていた（まあ、小学生ですから…ん？）。
実際に走る姿を見てファンになった最初の馬が1971年の京阪杯優勝馬タイセフトだった。初めて見たのが70年12月の阪神・夙川特別（2着）で、430�疎罎両�柄な馬体ながら豪腕・高橋成忠を背に豪快な三角まくりを放つレースぶりに惚れ込んでしまった。その後着実に白星を重ねオープン入りしたものの重賞で二度落馬の憂き目に遭うなど遠回りしたが、旧5歳秋に比叡Sを勝ってオープンに再昇級し迎えたのが当時11月第1週に1900ｍで行われていた京阪杯だった。
当日の実況を見たきりなのでレース内容はほとんど覚えていないが、天皇賞馬リキエイカンに次ぐ2番人気に推されたタイセフトは逃げるブルーパサーを捕らえて初重賞をものにした。
続く京都記念・秋は3着。いよいよ本格化したタイセフトには輝かしい未来が待っているはずだった。が…。
翌年3月のオープン2着を最後にタイセフトの名は出馬表から消えた。
ブック週報の存在も知らず、またスポーツ紙も現在ほど競馬に紙面を割いていない時代。まったく情報がないまま時は過ぎていった。
その名を思い出すこともなくなった74年4月。発表された「第69回天皇賞（春）」の登録馬にハイセイコー、タケホープらとともに懐かしい名前があった。まさかと目を疑い何度も見直したが間違いなくあった。
不安が再発したのか結局出走は実現せず、今度こそその名を二度と見ることはなかったが、関係者が復活を信じ旧8歳まで2年間待ってくれた。それだけで十分だった。
タイセフト
1967年生。父ダイハード、母セフトニヤ。小笠原牧場産。栗東・二分厩舎。26戦7勝。主な勝鞍：京阪杯（1971年）
- アローエクスプレス
- コンチネンタル
- タイセフト
- リキエイカン
- ブルーパサー
- ハイセイコー
- タケホープ
