競輪
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2016/11/27 11:56
思い出のジャパンカップ（1986年第6回）
多くのオールドファンと同じく、第1回の結果は衝撃だった。「今世紀中は勝てない」「いや百年たっても無理」と悲鳴のような声が飛び交う中、私はといえば「来年再来年も同じような結果だったら時期尚早ということで廃止されるかも」などど身も蓋もないことを考えていた。
しかしそれらは杞憂に終わり、日本馬は第4,5回を連覇して1986年の第6回を迎える。外国馬はトリプティク、アワウェイバリースター等7頭。迎え撃つはサクラユタカオー、ミホシンザン、ギャロップダイナ、クシロキング、ジュサブロー、スダホーク。
その中で私が注目していたのは10番人気のラグビーボール。NHK杯の時にも触れたが、東高西低時代の「西の救世主」であり、私もクラシックでは（今思えば過剰に）期待していた。仕上がり遅れで3着に終わった菊花賞の後、陣営はJCへの出走を表明。菊花賞から中1週（！）、あのルドルフでさえ音を上げた過酷ローテである。出走が決まった時からレースへの期待とレース後の心配が交錯するなんとも微妙な事態となった。
結果はG�橘ぞ〕�の外国馬によるワンツー。連覇に沸く日本勢のイケイケムードに楔を打ち込むとともに、エデリーとスターキーによる「本場の肉弾戦」は日本ファンの度肝を抜いてくれた。エデリーの「妨害」に怒ったスターキーが検量室でエデリーに食って掛かり、ダンシングブレーヴをめぐる因縁もあった2人はつかみ合いの大立ち回りを演じたとか…。
ラグビーボールは大健闘の0秒3差4着。優勝争いには絡めなかったが、伸びあぐねるユタカオーの内から脚を伸ばし、G前で3着のミホシンザンに迫った時は「とにかく無事に走り終えてくれれば…」と思っていた私も思わず声が出た。しかし。
レース後陣営は「次走は有馬記念」としたが、当然のように私の、いや多数のファンの不安は的中した。ラグビーボールは休養に入り、復帰へ始動→不安再発を繰り返して結局このJCが最後のレースになった。
無念と言う他はない。
ジャパンカップも今年で36回目。外国馬が黒船に見えた時代、外国馬がライバルだった時代を経て外国馬がほぼ空気になった現在に至るが、35年前とは逆に「日本馬が強くなり目的を達成したので廃止」なんてことにはなったりして…。それは冗談にしても、日本馬が「迎え撃つ」という表現がふさわしいレースをまた見たい、とは切実に思う。何とか香港と住み分ける妙案はないものか。
あれから30年。肉弾戦の末敗れたアレミロードを母の父に持つフェイムゲームをちょっとだけ買うことにしよう。
- トリプティク
- アワウェイバリースター
- サクラユタカオー
- ミホシンザン
- ギャロップダイナ
- クシロキング
- ジュサブロー
- スダホーク
- ラグビーボール
- エデリー
- スターキー
- ダンシングブレーヴ
- ユタカオー
- イバル
- アレミロード
- フェイムゲーム
