競輪
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2016/12/23 07:03
思い出の中山大障害
初めてテレビ観戦した70年暮れの中山大障害はまさに異国のレース、驚きの連続だった。バンケットに差し掛かり全馬画面から消えた時は大げさでなく心臓が止まるかと思ったし（笑）、大障害で落馬し立ち上がろうと足をばたつかせる馬の横をかすめるように馬群が通過するシーンはしばらくトラウマになって夢にも出てきた（まあ、小学生ですから）。大障害に名勝負は数あれど、衝撃度でこれを上回るレースはこれからもないだろう。
そして決して忘れられないのがグランドマーチスの負担重量をめぐるドタバタ劇。
76年春、中山大障害の負担重量が「過去の勝利馬は2�疏�」から「1勝ごとに2�疏�」に改定となった。無人の野を行くがごとく連覇を続けるグランドマーチスを狙い撃ちしたことは明らかであり、5連覇を目指す同馬の斤量は突如60�舛�ら66�舛砲覆辰拭�
障害のような層の薄いカテゴリーで強すぎる馬がいると頭数も揃わず馬券も売れないから重量でハンデをつけるというのは興行政策上わからないでもないが、グランドマーチスの現役中にやるとは露骨すぎる。はっきり言って特定の馬へのイジメである。しかも当初の案は「1勝で2�疏�。以後1勝ごとに1�疏�」だったという。「手ぬるい。もっと加算しろ」とJRAに圧力をかける黒幕の存在が目に見えるようである。関西ナショナリストの私の怒りがいかほどであったかはご想像にお任せする。
66�舛鯒愽蕕辰峠仭�したグランドマーチスはエリモイーグルのレコード駆けの前に2着と敗れ5連覇は夢と消えた。しかしこれでグランドマーチスの業績が色褪せることはない。当時の有力馬主が恥も外聞もなくJRAに働きかけざるを得ないほど強かったという事実と「たった1頭の存在でルールを変えさせた馬」という称号の前には、5連覇などという単なる数字がいかにちっぽけに見えることか。
現在は何度勝っても63�舛能仭�可能。その影にはグランドマーチスを始めとする、酷量に泣いた幾多の名馬たちの姿がある。それを忘れずに今日の大一番を迎えたい。
- グランドマーチス
- エリモイーグル
