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2017/01/28 02:09

「優駿」の思い出

テンポイント命さんが「優駿との付き合い」を投稿されたので、便乗して私も書いてみます。

私が競馬ファンになってから数年(70年代前半)は、情報源といえば当時我家が購読していた報知新聞、関テレとサンテレビの競馬中継(および大橋巨泉が金曜イレブンでやっていた大レースの予想)だけで、競馬を扱う月刊誌があることすら知らなかった。
当時「優駿」を扱っている書店は少なく、立ち寄った書店で偶然見つけることもなかったし、また小〜中学校時代は周囲に競馬好きを公言できる雰囲気ではなかったので教えてくれる人もいなかった。まあ当時、周囲の競馬ファン(父の同僚、学校の先生方など)といえば数字と帽子の色が走っている人ばかりだったので、仮にカミングアウトしていても「優駿」の存在を教えてくれたとも思えないが…。

高校に入ると同好の士が現れてようやく情報交換の場を持つことができ、初めて「優駿」の存在を知った。競馬に関する読み物がほとんどない時代で、それこそむさぼるように読んだのを覚えている。特集記事から読者の投稿まで、内容を暗唱できるくらい繰り返し繰り返し読んだ。

「優駿」といえば忘れられない体験がある。大学生の頃、発売日にたまたま見つけた大学近くの書店に入り、女性の店員に聞いてみたところ…。
「あのー、優駿置いてますか?」
「ゆうしゅん、ですか? 何の本ですか」
「競馬の雑誌なんですが…」
競馬という単語を聞いた途端、店員の表情がみるみる険しくなり、口をついて出たのが次の言葉だった。
「競馬の本なんて、置いてません!」
「すみません」だったか「そうですか」だったか忘れたが、私は一言だけ返して逃げるように書店を出た。学術書専門とかではない普通の書店だった。大学在学中、その書店には二度と足を踏み入れなかった。

当時の「数字ではなく馬が走っている」ファンには必携の存在で、上記のような出来事を体験すると、求道者か修行僧のような気持にもなれた(笑)。70年代の「優駿」には思い出がいっぱい詰まっている。

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