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2017/02/11 07:20

思い出の共同通信杯(…の前身)

レース前に最も興奮(緊張)した「春の牡馬クラシック前哨戦」ベスト3は74年弥生賞、76年東京4歳S(現共同通信杯)、88年弥生賞である。
この74、76、88年には共通点がある。前の年に関西馬が関東馬にまったく歯が立たなかったこと、関西にエース(キタノカチドキテンポイントサッカーボーイ)がいたことである。

今年は関西馬がクラシックを勝つ、という期待と、ここで負ければまた関東馬に蹂躙されるという不安が入り混じり、いやが上にも異常な興奮(緊張)状態で前哨戦を迎える。
関西ナショナリストの悲しい性であった。

「見てくれこの足」から2か月。テンポイントが東上緒戦に選んだ76年の東京4歳Sは6頭立てで単勝オッズは1.2倍。テレビの前に陣取り、すでにテンションMAXの私の願いはただひとつ
「強い勝ち方をしてほしい」
大川慶次郎氏の「クライムカイザーを5馬身くらいちぎればボールドシンボリと互角にやれるんじゃないでしょうか」という上から目線の解説もまた興奮状態に拍車をかけてくれた。

レースはクライムカイザーとの一騎打ちとなり、なかなか突き放せなかったが半馬身競り勝った。レース後の私は勝った安堵感と「クライムカイザーごとき」に苦戦した不満がないまぜとなった複雑な気持ちでテレビを眺めていた。その後ダービーを制し実力を証明したクライムカイザーに対しても、またテンポイントに対しても大変失礼な話なのだが、それがその時の偽らざる心境だった。

その時トウショウボーイはまだ新馬を勝ったばかりで、グリーングラスは同じレースで大差ちぎられた4着で初勝利を目指していた。TTG3強が揃うのはまだ先の話である。

90年代に入って関西馬が強くなり、また2歳王者決定戦が牡馬と牝馬に分かれて東西で行われるようになって東西交流が活発になると、エース級の直接対決はなくてもいわゆる「物差し馬」がいて東西の力関係が何となくわかってしまうこともあって、前哨戦でこういう「初対決の緊張感」を味わうことはなくなってしまった。

オールドファンの繰り言であるが、あの頃がちょっと懐かしく思える。

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