競輪
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2017/04/30 09:42
思い出の天皇賞・春２
小・中学校時代は当然のごとく孤独な競馬ファンだった私だが、高校2年の秋に同好の士が現れ、だんだん人数が増えて昼休みや放課後に教室の一角で競馬談義をやるようになった。76年の天皇賞・春のレース前には手書きの出馬表を作って回覧し各人の◎〇▲を入れてもらい、もう一度回覧してそれをもとに予想検討会なんてこともやっていた。受験を控えているというのに何やってんだか（笑）。今にして思えば教師に見つかれば大目玉確実の物証を残すとは恐ろしいことをしたものだが、それだけ競馬を語り合える仲間ができたことがうれしかったということなのだろう。
1976年天皇賞・春の勢力図は東軍イシノアラシ、コクサイプリンス対西軍ホーク、フアストの「両ロング」。一つ上のキタノカチドキ世代の出走は牝馬のトウコウエルザのみで、結局カブラヤオー世代の敗者復活戦の様相だった。応援していたシルバーランドは本質的に3200ｍは長い上に当日が不良馬場となってジ・エンド。菊花賞後破竹の6連勝を飾り、武邦彦初の天皇賞制覇がかかったロングホークに注目してレースを迎えた。
結果はエリモジョージの逃げ切り。その驚異の粘り腰の前に、杉本アナが馬より先にバテてしまってあの伝説の実況が生まれた。ロングホークは追い詰めるもクビ差2着。結局G�亀薀譟璽垢肋，討未泙渊�わり、武邦彦も最後まで天皇賞は勝てなかった。人馬とも最大のチャンスを逃したことになる。
ちなみに当時の競馬仲間では一人だけエリモに「×」印を入れていた。
このレースの出走馬で後に大レースを勝ったのはエリモジョージだけ。みんな一つ下のTTG世代に飲み込まれて寂しくターフを去った。そんなわけでこのレースは現在では「エリモジョージ伝説の始まり」「洋一マジック」のみで語られているが、敗者にもたまには目を向けてあげてほしい。
昨年の日記でうかつにも「3200ｍが最強馬決定戦の舞台にふさわしくないのはわかっている」などと書いてしまったが、まさかここで頂上決戦が見られるとは思わなかった。サトノダイヤモンド出走の理由が池江師のコメントを見てもよくわからないので、来年はまた微妙なメンツに戻ってしまう心配はある。ファンや関係者の天皇賞・春を見る目が変わるようなレースを期待したい。
- イシノアラシ
- コクサイプリンス
- ホーク
- フアスト
- キタノカチドキ
- トウコウエルザ
- カブラヤオー
- シルバーランド
- ロングホーク
- エリモジョージ
- エリモ
- サトノダイヤモンド
