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2018/07/16 14:49
スペシャルウィークとダンスインザダーク、ナンヨーイザヨイについて
ナンヨーイザヨイの母父のスペシャルウィークは本当に優秀な母父です。ダンスインザダークと共に、大抵はBMSランキングの10位以内にいます。
父としての成績も素晴らしいのですが、サンデー×ノーザンダンサー系の産駒は母父としては使いにくい立場になるため、成績が下がりやすいと考えています。
良い例でステイゴールドとゴールドアリュールです。種牡馬としても長く、母父としても産駒が増え始めましたが、未だ大物は出せていませんし、AEIも高くありません。
(ただ、ステイゴールドはキンカメとの、ゴールドアリュールはハービンジャーとのニックスの可能性があるので、このへんで今後成績が上がる可能性があります。)
また、これらに共通してあるのはノーザンダンサー系とのクロスで成績を残してきたという印象があります。ゴールドアリュールも牝馬の活躍馬にはノーザンダンサー系とのクロスがあります。
濃いクロスを持った繁殖牝馬の場合、そのクロスを避ける種牡馬を配置するのがセオリーですし、打率も上がります。
現在のサイアーランキングでSSを持っていない種牡馬は、キンカメ、クロフネ、ハービンジャーの3頭。これら全て強いノーザンダンサーのクロスを持っています。(クロフネはノーザンダンサー≒アイスカペイドがキツイ)
これらの状況を踏まえると、SS×ノーザンダンサー系を父に持つ繁殖は上位種牡馬には敬遠されやすい状況にあるはずです。
当然、この状況では成績は上げにくいでしょう。
シンボリクリスエスからエピファネイアを出したのはスペシャルウィークの素晴らしさもありながら、配合的には至極妥当なことだったと思います。
母父としての優秀さは、2頭とも母父として優秀な種牡馬を持っていることから説明がつきます。Nijinskyは父としても母父としても途方もない成績を納めたが、母父ブルページも、その母父ブルーラークスパーも現在ではBMSとして血統表に名を残しているところを見ると、その能力に疑いはありません。
マルゼンスキーはNijinskyを父に持ち、自身の種牡馬成績は3位が最高ながらも、BMSとしては10年間2位を続けG1馬も輩出した。母父バックパサーも優秀なフィリーサイアーでBMSとしても優秀。その母父ウォーアドミラルも同様だったようで、母父のサラブレッドと呼べる血統。
それに、SS×Nijinskyという大枠においてスペシャルウィークとダンスインザダークは同種であると思います。(余談ですが、この配合は牡系優勢の感じはします。)
ゴールドアリュールは牝系にネイエフもいてしまったことが母父としては打率を下げる要因になっているのではないでしょうか。
ここまで書いておいて何が言いたいかというと、今週末の函館2歳Sを走るナンヨーイザヨイの配合がいいです。
Far North≒Nijinskyの母を持ち、父父キングマンボにネイエフが入り、父母ムーンレディが1/4異形になるという綺麗な形。
また、母シャルルヴォアにはFlaresを軸にした面白いクロスがあり、ここがミスタープロスペクターと脈絡するところがいい。名牝Serenissimaに注目し、エイシンフラッシュがハイペリオンが多い種牡馬である事を考えても牝系から見ても相性はいい。
間違いなくコスモイグナーツより走ると思うし、父系から見ても母系から見ても良配合ではないかと思える。注目していきたい競走馬だ。
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