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2018/07/24 20:48
ウィクトーリアの血統について
ウィクトーリアは私の友人が一口持っている。馬主2年目で1年目はブラストワンピースを引き、2年目はウィクトーリアという強運である。
悔しいので配合くらいくさしてやろうとおもってよく見たら、面白い配合であった。やはり世の中、運のいい者には勝てない。
ウィクトーリアを語るには、ネオユニヴァースから語らなくてはいけないと思う。祖母Silken Wayは特異な配合をしており、母父Pall Mallの祖母MalatestaがLoved One3×5、Pilgrimage4・4×6を持っている。これだけ言えば何が凄いかよくわからないと思うけれど、Pilgrimageはハイペリオンの祖母であり、数々の名馬を生み出したダービー卿が求めた名馬である。娘のCanterbury PilgrimはSwynfordとChaucerを生み、現代への影響を残す。
そのラインを3本持っているというのは、後世への遺伝力は強いと見ていい。逆に、このような配合をした場合はPilgrimageをうまく使わないとスピードを失い、鈍重なスタミナのみの系統になってしまう。
Silken Wayの母BoulevardはFairway=Pharosを持っており、Chaucerを通じたPilgrimageのラインブリードはあったものの、他の勢力の補助としての役割を担いそうな雰囲気であった。
そこにShantungが配合されると状況は一変する。母Barley CornはPilgrimageのラインを4本持ち、Selene≒Schiavoni2×2を持つ。さらにはネオユニヴァースの母ポインテッドパスも、Tudor MinstrelにPilgrimageを4本、Selene≒Sansovinoの3×2である。ちなみにMixed MarriageにはFairway=Pharosがあり、相似とかではないがBoulevardの配合と何となく似ている。このクロスはナスルーラとの親和性を上げたと思うが、本当に必要なものはPilgrimageのラインではなかろうか。
これにSSを付けてネオユニヴァースができた。この系統はHaloと相性が良く、理由は現代的なスピードの注入とPilgrimageだけでなかったことだと考えている。SS内のHillaryにもPilgrimageを4本持っている。それだけでなく、実はPilgrimageのクロスの周辺では、Blandford、Sundridge、The Tetrarch等がバランスよく脇を固めている。この辺りと脈絡しつつ、異形が入っていたことが良かったのではないか。ただし、SSとポインテッドバスからは重賞馬は他にいない。
これにホワイトウォーターアフェアを付けてヴィクトワールピサができた。
彼女は母父MachiavellianにRosetta=Kalmiaの美しいクロスとBig Gameを通じてPilgrimageを持っていた。
この2頭はヴィクトワールピサのニックスだと思う。Big GameはWhite Eagle×Pilgrimage×The Tetrarchで実にこの系統っぽい配合。Ahonooraとの相性の良さもこの競走馬で説明がつく。あとはMachiavellian。この牝系からの配合ではストリートクライも出しており、Haloの注入とAlmahmoudクロスが良かったのだろう。代表産駒のヴィクトワールピサとロジユニヴァースにこの2頭が入っているのは偶然ではない。
本題のウィクトーリアであるが、ブラックエンブレムの持つOur Emblem≒ヘクタープロテクターというホワイトウォーターアフェアに劣らない素晴らしいクロスがあるが、このラインの継続クロスにはヴィクトワールピサは力になれない(その意味でブラックエンブレムから見てベストの配合かどうかには疑問が残る)。しかし、ウォーエンブレムのボトムラインにSansovinoが入り、曾祖母プリンセスエリーデにはBelle Sauvage≒Three Weeks3×4が入る。これはBig Game×ハイペリオンで、Pilgrimageを4本持っている。
全体の配合を見てもMr. Prospector4×4・5とHalo4・5×5(≒Sir Ivor)の相似配合と言ってよく、なおかつ異形も入った、トータルで良くまとまった配合だと思う。しばらくは休むようだが、この競走馬がどこまで勝つか、非常に楽しみである。
追記:7/24に公開。7/25日に大幅に改定