競輪
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2018/08/09 20:20
4分の1を何にするか〜ルーラーシップとハービンジャー〜
ヴェロックスの配合を血統評論家の望田氏は、Monsunを良質の異形としていた。
しかし、Monsunを含んで日本のＧ1を勝った馬はソウルスターリングを除いていない。特にサンデーサイレンスとの配合では大物を出し損ねている気がする。
原因はいろいろあるだろうが、ここから導き出されることは、優秀な異形を使うにも全体のバランスは考えなくてはならないということではないか。
その意味でオルフェーヴルの配合は示唆に富む。配合的には褒められないと望田氏に言われながらも、母父メジロマックイーンとのニックスはあまりに有名になってしまった。
これは柔らかさを伝えるステイゴールドに、スタミナとパワーを伝えるメジロマックイーンは劇的に相性が良かったと思われる。
余談だが、オルフェーヴルってAlmahmoudやMahmoudで切るとメジロマックイーンが４分の１異形になっていい感じの配合のようにも思えるのだが、違うんだろうか…。
話を戻すと、現代においてわかりやすい４分の１異形はサンデーサイレンス×ノーザンダンサーが入らない牝系の馬である。アグネスタキオンやフジキセキがそれに当たる。少々乱暴だが、ハービンジャーやルーラーシップと合わせると、綺麗な配合形になることが多い。
また、ルーラーシップもハービンジャーも以下の点で共通項があると思っている。
��ノーザンダンサー系が多い
�▲�スペリオン的な配合
母父に上記2頭を迎えると、ボトムラインにノーザンダンサーが入れば異形となり、ノーザンダンサーが入らなければ緩和的な配合になるはずである。ちなみにタキオンの母アグネスフローラはナスペリオン的だし、フジキセキの祖母Millicentはナスペリオンだしナスキロである。ナスペリ継続クロスという意味では条件は一緒である。
ではルーラーシップとハービンジャーは上の種牡馬を母父に迎えたときの成績に差があるのか、ターゲットを使って検証してみた。便宜上、勝ち上がり率を成績としたが、特記事項は横に書いた。小数点以下は切り捨てた。結果は以下の通り。
ルーラーシップ アグネスタキオン…37％ フジキセキ…36％
ハービンジャー アグネスタキオン…26％ フジキセキ…33％（重賞級１頭）
アグネスタキオンで差が出たのは意外であった。ルーラーシップはロイヤルスキーにTourbillonのクロスがあるのが大きいのだろうか。他にもSallymountやMy Babuもいい。サンリヴァルが最も走っている。
ハービンジャーはギモーヴが走っているが、打率で差をあけられている。このことから、Sauceboat内で脈絡する「Donatello×Hyperion×Son-in-Law」的なクロスはハービンジャーにおいて受け継がれないのかもしれない。
逆にフジキセキでは打率は変わらないが、ハービンジャーがトーセンバジルと母母父であるがブラストワンピースを出している。ルーラーシップはオープン馬も出せていないのが現状である。これはルーラーシップがSelene的な血のラインブリードを好むためと考えている。
逆にハービンジャーはLe Fabuleuxのクロスに、In Realityの部分もデインヒルと脈絡する。トーセンバジルもブラストワンピースも非常にパワー溢れる競走馬である。
ヴェロックスがどこまでの競走馬になるかわからない。だがこれがG1を勝つようなら…種牡馬ジャスタウェイはパワーを伝え、日本においてMonsunを活かせる初めてのSS系種牡馬かもしれない。
- ヴェロックス
- Monsun
- ソウルスターリング
- サンデーサイレンス
- バラン
- オルフェーヴル
- ステイゴールド
- パワー
- メジロマックイーン
- Almah
- ノーザンダンサー
- アグネスタキオン
- フジキセキ
- ハービンジャー
- ルーラーシップ
- スペリオン
- ボトムライン
- ターゲット
- ロイヤルスキー
- Sallymount
- サンリヴァル
- ギモーヴ
- Sauceboat
- Hyperion
- トーセンバジル
- ブラストワンピース
- Le Fabuleux
- In Reality
- デインヒル
- ジャスタウェイ
