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2020/04/13 01:28
デアリングタクトの雑感
桜花賞はデアリングタクトの勝利に終わった。
配合評論家の笠氏や、安藤勝己氏に激賞されてきたこの馬の豪快な差し切りは、多くの人に新時代の到来を思わせただろう。鞍上の松山騎手は今年重賞6勝目でG1は2勝目、父エピファネイアは重賞初勝利が桜花賞、配合はSS3×4といったところが目新しい。
その反面、彼女の走りを見て、なぜか90年代後半の競馬を思いだす自分が不思議だった。
その感覚を笠氏は自身の日記で「SS産駒っぽい」という言葉で表現してくれてとても腑に落ちだと感じた。
そう、彼女のキレはSS直系を思い出させる。足を溜めて、後方からごぼう抜きにする走り。今日の桜花賞は、スペシャルウィークの秋天に似ている。
そのくせ、走り方はエピファネイアの方面が伝えるだろうピッチ走法である。
恐らくSSっぽさの本質とは、肉体や走法だけでなく、その精神面にもあるのではないか。決して折れない強さを伴った、荒々しい気性。我慢させ、解放させたときの爆発的加速力を、我々は何度も目にしてきた。
余談であるが、高松宮記念に出走したアイラブテーラーにも私はSSっぽさを感じている。
配合的には、流れも含めてフサイチコンコルド的と言える。
当時はNDのクロスが疑問視されていたようだが、フサイチコンコルドのダービー勝利で払拭された。望田氏がSSのクロスが疑問視される声に対して「20年前もですね〜、NDのクロスについて、同じような議論がよく持ちあがったんですよ」と回答されている。
そのフサイチコンコルドの血統を見返すと、デアリングタクトと共通点が多い。
ND3×3が目立つが、Caerleon≒Sadler's Wells1×2に、祖母Sun Princessを1/4異形にした配合で、緊張と緩和などの基本もしっかり押さえている。
デアリングタクトもデアリングハート≒シーザリオの2×2に、シンボリクリスエスが1/4異形になっている。しかも母父キングカメハメハもシーザリオとの親和性は強い。
デアリングタクトが桜花賞馬になったと聞いて、歴史は繰り返すと思った。
時計の針を戻したかのようなデアリングタクトの走りは、雨が降っていても、コロナで気が滅入る日々を過ごす私には、雲間から差す日差しのような爽快さがあった。
松山騎手の騎乗は馬を信じ切ったもので、ガッツポーズも気持ちがいい。
牝馬クラシック路線を乗り変わりなしで進んでほしいと思う。
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