スマートフォン版へ

マイページ

111件のひとこと日記があります。

<< 川田将雅とアーモンドアイの物語... ひとこと日記一覧 馬体で思ったこと... >>

2020/06/07 19:36

身を焦がすような炎

安田記念はアドマイヤマーズを応援していた。
だからとても悔しい。なぜなら、最強牝馬に勝ったのはグランアレグリアだったから。
1年前のNHKマイルと、ずいぶん差がついてしまった。

グランアレグリアは気性が弱点だと言われていた。
NHKマイルのレースにを見ると、4番手から抜け出そうとしたところをルメールが止め、その後抜け出すことなくレースを終えている。
レース中に気持ちのコントロールができなくなってしまったと感じた。
激しさと弱さが同居する馬だと思った。

身を焦がすような激しい気性をどうコントロールすべきか。
ルメールは阪神Cで答えを見せていた。
序盤は抑え、後半に気持ちを持って行く競馬を教え込むこと。
一度気持ちを抑えると火は消えてしまう。一気に燃やす競馬を陣営は教え込んだ。
高松の宮記念で、アーモンドアイを優先しドバイに行ったルメール騎手の代わりに陣営は池添騎手を選んだ。
オルフェーヴルを筆頭に癖馬の扱いに定評があるこの騎手は、初騎乗でG13着と乗りこなし、今日はアーモンドアイ撃破を成し遂げた。
ラップを見ればわかるが、昨年のNHKマイルとはレベルの違う競馬であった。テンの3ハロンこそコンマ3秒遅いが、45.7-45.9と全体では平行ラップの流れの中、グランアレグリア本人はかかることなく、3コーナーからじっくりと捲り始め、府中の直線を駆け抜けた。
1年前の弱さはどこにも無かった。

グランアレグリアアドマイヤマーズは2回対戦があり、2回とも勝っている。
朝日杯とNHKマイルである。しかし、アドマイヤマーズはその内容を評価されたことは無かった。
理由は時計である。NHKマイルは1:32.4で、1:30秒台が出ることもあるG1では、アドマイヤマーズはスピードが足りず、時計のかかる馬場にならないと足りないと思われている。
その評価は富士Sで確たるものになり、香港マイルを勝っても変わらなかった。
しかし、私としては香港マイルを勝った段階で評価を一つ上げていた。
下記にNHKマイルと香港マイルのラップを記しておく。

NHKマイル
12.0-10.4-11.5-11.9-12.0-11.3-11.3-12.0(45.8-46.6)
香港マイル
25.13-22.87-22.79-22.46(48-45.25)※4ハロンごとのタイム

NHKマイルは全体ラップでJRAの公式のもの、海外の公式サイトのものである。
個別ラップではないでの、アドマイヤマーズとしては前半はもう少し遅く、後半はもう少し早い、つまり前後半で見たときに平均ラップに近いと考えている。
また、前後半3ハロンで考えると前傾ラップが得意だと考えられている。そういうラップになりやすいのが、馬場が渋り時計がかかる馬場だったときだ。上記のように言われているのはそういう理由だ。
しかし、香港マイルをみてわかるのは完全な後半持続力戦だということだ。
早めに動けば、後傾ラップでも結果が出ると証明したのだ。
これは前半スローだった場合抜け出してしまえば力は発揮できるという証明であり、よりオールラウンダーに近づいた証拠だと思った。
あとは勝ち時計を出すだけだと、そう思っていた。

アドマイヤマーズは先行して、自分の時計で駆け抜けた。時計は流れていたし、決して差し一辺倒の流れでは無かった。
この競馬で勝てなかったのは、騎手のせいではなくアドマイヤマーズが弱いからである。
騎手の腕では埋められない差が勝ち馬とはある。1年の間に大きな差が付いた。
もちろん適性の違いはあるが、高速馬場では1枚落ちるのは認めざるを得ない。
勝つためにはどうすればいいのか。キタサンブラックのように、アドマイヤマーズは鍛えて強くなれるのだろうか。

グランアレグリアのように、成長できるのだろうか。

ともあれ、4歳のアドマイヤマーズにまだ成長の余地があると信じて、応援をしていきたい。

お気に入り一括登録
  • アドマイヤマーズ
  • グランアレグリア
  • アーモンドアイ
  • オルフェーヴル
  • オールラウンダー
  • キタサンブラック

いいね! ファイト!