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2016/08/06 17:58
夏休みの授業42
ナポレオンは、ローマ帝国の再現を目指した。イタリア・ドイツ・オーストリア・スペイン・ポルトガルなどを支配下にし、そこへ自分の親族を送り込んだ。しかし、唯一イギリスだけには勝てなかった。当然である。産業革命が進んだイギリスの武器はフランスよりも性能がはるかに上だった。ナポレオンはイギリスをあきらめ、大陸支配に専念した。さらに北アフリカにも勢力を伸ばした。ナポレオンがエジプトから持ち帰ったロゼッタストーンは、忘れられた象形文字の解読につながった。解読したのは、シャンポリオンである。そして1804年ナポレオンはローマ教皇から皇帝の地位を授けられた。ナポレオン帝政の始まりである。ナポレオンは戴冠式を描かせた。ルーブル美術館に展示されているが、巨大な絵画である。皇帝ナポレオンが妻のジョセフィーヌに冠を授けている。ルーブルに行った時、その絵の前でしばし動けなかった。おまけにもう1つ。ベートーベンは熱烈なナポレオンファンだった。彼はナポレオンのために第3交響曲を作曲した。総譜の表紙には、ナポレオン・ボナハルトに捧ぐと書かれていた。ナポレオンの皇帝就任を知ったベートーベンは、やはり権力が欲しかったのかと激怒。表紙の文字をこれでもかというくらい激しく書き消している。この総譜もルーブルに展示されている。これにちなんで、ベートーベンの交響曲三番は「英雄」と呼ばれる。ありがとうございました。