1980件のひとこと日記があります。
2017/12/31 10:15
大晦日の授業
仏教の世界では、除夜の鐘。108回打たれる。人間は三つの欲から逃げ出せない。食欲・性欲・物欲。この欲がさらに細かく36ずつに分けられる。36Χ3で108。これを煩悩と言う。この煩悩を捨て去り「無」の境地に入った者だけが彼岸(仏たちのいる極楽)へ行ける。しかし、人間は煩悩から解放されない。あの馬に勝ってほしい、馬券を当てたいはまさに物欲。だから人間は「此岸」で苦しむ。
神道の世界では、今日は大祓え(別名鬼やらい)。一年の悪を祓って新年を迎える儀式である。電気などない時代、夜は漆黒の世界。人々は鬼の存在を信じていた。だから、鬼を祓って新年を迎える行事は大切だった。
新暦の導入で鬼やらいは2月3日になった。「鬼は外」は鬼やらいの名残である。今も各神社では大祓えの儀式は行われている。新年にならないと初詣はできない。
初詣で願い事をするのも間違い。感謝を捧げるのが正しい。それこそ仏教の世界の物欲である(笑)。
まあ、日本は宗教には寛容。平和の中で新年を迎えられることに感謝したい。