幽霊の子

冬眠中に入った我が応援馬。タフなのが取り柄の条件馬に付けたがる渾名を、はるか雲の上、名馬中の名馬の話で目にすると思わなかった。
雪の降る京都の重賞、延期になったレース。だいぶ昔の事故と悲劇を日記にしたためた、あるユーザーが書いた。66.5kgと言われればわかる2。

どうやら、彼の応援馬の母母は伝染病の診断から処分される筈だった。つまり、生きてはいけない馬だった。
しかし、関係者に匿われて生存し牝馬を出産、病気の疑いは晴れてサラブレッドの登録を認められたのは、死んだはずの奴が生きていたとも言える
そして、ちょうど39年前の悲劇。
なんか、二頭の属性を両立して見える不可思議な個体ではないか。
一頭はあの母父ナイスダンサーの顕彰馬。
もう一頭は、さくらコマース最強のへロド系名馬。
消えかけた牝馬の系とう、細々と続いたボトムラインから生まれた顕彰馬。ファンの後押しで出走したレースの事故と以後の闘病中の最期。

ここに挙げた馬はもう、現役どころか、生存すらしていない、ただ一頭を除いて。

ワイトくん、我輩はそう呼ぶ個体だ。