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2016/11/28 03:44
【2016】ジャパンカップ総括
ジャパンカップ総括
非凡な才能を持つ馬と騎手がレースを作り勝つべくして勝ったレース。
シュバルグランはもっと積極的に騎乗すればサウンズに勝っていた可能性は有るけどキタサンブラックとの差は大きい。
単純にキタサンブラックが抜けていただけで、イキートス迄の馬は通常のG1連対程度の実力を出し切った好レースで各馬悲観する内容でも無い。
今回もスローの楽逃げを何故許すの?という論調が多いが馬場を考えればスローでは無かったと思う。
上がり最速もレインボーラインの出した34.3秒であり、シュヴァルグラン、イキートスが34.4。
番手追走したゴールドアクター、リアルスティールが35.1秒。
このペースの中で34.7秒で勝ちきったキタサンブラックの力が単純に上であったように思う。
キタサンブラックが全力を出し切り勝ち切るために必要なペースでレースを作っただけで単純なスローの前残りでは無い。
武豊本人も61秒位という発言もしているがこの馬場だと62秒未満が理想。
勝ち切る可能性はあるが有馬記念までを視野にいれると60秒台だと早すぎるタフすぎる。
まさに理想通りのペースだったように思う。
競りかけてもキタサンブラックは番手に控えるのみ。競りかけた馬が潰れるだけ。
勝ちに行ったと田辺は言うがワンアンドオンリーは明らかに力不足でこのメンツでは話にならない。
リアルスティールもゴールドアクターも気性的な危うさを抱えており、並走しプレッシャー与えて勝ちきれるだけの気性の馬は不在。
それでもムーアは気性的に問題を抱える馬を前目で折り合わせてレースがどのように流れても対応できるように構えたのではないのかなと感じた。
結果5着ではあったが十分連対馬とは差のない結果でありあまり体調が良いようには思えず、この着差は馬の出来の差を考えれば十分な好走と評価しても良いように思う。
今年のジャパンカップは騎手と馬の総合力が問われた非常に良いレースだったように感じた。
とは言え、穴馬を狙う身からすればキタサンブラックはとにかく買いにくい。
直線の長い東京で、レースに参加する全ての優秀な馬と優秀な騎手の目標になり勝ち切る事は難しく、ましてや一番人気である。疑う事が基本戦略であり、馬への評価とは別の問題。
まだ明確になっていない事実から結果を疑う事が基本であり、今回の個人的な予想のテーマは3歳勢と古馬勢の実力の差だったがそれで良いと思う。
キタサンブラックの圧倒的な強さの前では霞んだが事前予想で本命にしていたレインボーラインも好走したと思う。
しかし、このレースで上がり最速であった事を見ると結果として力を出し切った上での結果では無いと思う。
瞬発力の乏しさ、エンジンの掛かりの遅さを感じた。
シルバーコレクター化しているサウンズがようやくゴールドアクターを下したもののまたもや2着。
シュヴァルグランが枠の不利をものともせずに3着に好走。ゴールドアクター、リアルスティールが続く。
2着馬サウンズ〜イキートス迄の差は0.2秒以内に集約。
その中にレインボーラインが食い込めた実力は評価して良く世代間レベルの差は感じない。
レインボーラインが、菊花賞でサトノダイヤモンドにつけられた0.4秒差。
札幌記念でネオリアリズムにつけられた0.4秒差が今回も埋められなかったと言う事実のみを理解しておきたい。
キタサンブラックとサトノダイヤモンドの差はレインボーラインを含むイキートス迄の馬との着差0.6秒に集約される。
キタサンブラックの先行力、心肺能力、気性等の完成度や鞍上を含めた総合力、中山2400mを舞台に検討すると現時点では埋めにくい実力差が有るのかもしれない。
今年の有馬記念への予想に対するモチベーションが上がった非常に良いレースでした。