竜宮小僧の伝説

大河ドラマ「おんな城主 直虎」でも登場する「竜宮小僧」は北区引佐町久留女木で語り継がれている「村人達を助け、見返りを求めない不思議な小僧」の伝説がもとになっています。

〜竜宮小僧の伝説〜


昔むかし久留女木に、竜宮に通じていると言われる深い淵がありました。
村人が困っていると、その淵から小僧が現れて手助けをしてくれたそうです。
村人はこの不思議な小僧を「竜宮小僧」と呼んで可愛がり仲良くしてました。

ところがある日のこと。
村人が誤って竜宮小僧が嫌っていた蓼汁を出してしまいました。
蓼汁を一口飲んだ竜宮小僧は、そのまま死んでしまいます。村人がたいそう悲しんで竜宮小僧を丁寧に葬ると、なんとその場所からこんこんと水が湧き出しました。その水を利用して作られたのが久留米女木の棚田と言われています。

死んでもなお、村に恩恵を与えてくれた竜宮小僧。久留米女木の村人達は今も感謝の気持ちを込めて、田植えや稲刈りの後には供え物をして手を合わせているそうです。
最近の事情では地元農家高齢化が進み、大変なので棚田保存の協力隊ボランティアを募集しているようです。

写真は竜宮小僧のお墓 … 今でも湧き水が流れていると言う。
浜松100選にもあげられている 久留米女木の棚田。