福永祐一　2023フェブラリーSその後

福永という天才の息子がデビューした、そんな触れ込みで彼を見始めた
武という、ターフの魔術師なる触れ込みを父に持つ息子が、僕の訳のわからぬ嫉妬を一心に集めていた頃に

武を叩きのめすのはコイツだ
そう期待をした、堂々巡りの可能性を無視し
しかしキングヘイローのダービーで、僕の彼に対する扱いは決まってしまった
その後の彼の華々しい活躍も「キングヘイローのタービー」を覆すことは出来ず、数字上だけでなく、僕のイメージも武豊に並ぶ事はなかった

だからだろう、コントレイルの菊花賞
僕は福永を信じてはいなかった
無敗の三冠馬の鞍上には似つかわしくない、と
それは福永祐一への嫉妬だったのかもしれない

僕の実年齢は別として、僕がギャンブルを始めた年より後にデビューをした奴は皆後輩、そんなイメージを持っている
つまり福永祐一の引退はやはり僕にとっては早すぎる
そしてここでその訳を考え、勝手な妄想が更に膨らむ
「騎手にとっての馬作りには限界がある」
調教師こそが馬作りの中心、そう思ったのではなかろうかと
コントレイルとの出会いがその時期を早めたのはあるかもしれない

競走馬に対する思いの方向性は様々であり、正解はあろうはずもない
競走馬をギャンブルとして見ている僕への言い訳も含め

武豊はおそらく動けなくなるまで現役を通すだろうと思っている、調教師にはならないと
福永祐一が、僕の中の武豊を凌駕するのは調教師になってからなのかもしれない
時間と時代は同居出来ないのは承知だ
だがしかし、今後の二人の展開に期待をしても、バチはあたらないだろうと思う