786件のひとこと日記があります。
2017/12/16 22:25
素晴らしきかな、天河さま下社さま箸墓さま石上さま
終日清らかなる気に打たれて心の底から寛げる一日をすごさせていただきました。
天河・下社様の素晴らしさについてはここで何度も触れているのでさておき、かの
ヤマトトトヒモモソヒメノミコ(一説には卑弥呼の後継「トヨ」との説あり。また、
実は卑弥呼の墓でないかとも言われている)の墓と推定される箸墓古墳の美しさを
満々と湛えた静寂、石上様の泰然自若とした風情、に感じ入った次第です。
今回特に驚いたのが箸墓、これまで数回お邪魔させていただいているのですが、これ
までの訪問では得られなかった「美しさ」を感じることができました。
また天河・下社両お社では宮司様と昵懇にお話させていただき、素晴らしい世界観・
空間意識に真近で触れさせていただくことができ、望外の喜びをいただけました。
平生日常の大切さ、静寂の清らかさ、物語に取り込まれそうになったときの気づきを
与えてくれる座禅や瞑想の重要性、宗教や信仰の根源が瞑想であること、その極限の
形が祈りであること、私と私の自我は、私とあなたよりはるかにかけはなれたものである
こと、勝ち負けを争う私とあなたとの間には垣根などまったくなくなんらかわることの
ないひとつの空間であること、その空間の偶然の副産物が私とあなたであること、空間
の前では私とあなたなど「色」即是「空」でしかないこと、そのことを認識したもののみ
「空即是色」と唱えることができるのであること…を言葉こそ違えど熱心にでも淡々と
心やすらかに語られたお二方、特にご高齢の柿坂天河大弁才天神社宮司様におかれては、
先の特別神事のお疲れいまだいえぬ中、この寒空に新装なった禊殿で自ら掃き掃除をこなし
つつの、本当に精力的かつ明晰なお言葉の珠玉の数限り、胸が熱くなるばかりでした。
この場を借りまして、心より御礼申し上げます。
柿坂宮司様、皆見宮司様、本当にありがとうございました。
…争うことや勝ち負けにとらわれることがいかに愚かであるか、その極限の形が今も
世界各地でくりひろげられる紛争や戦争であること、を思い、当事者たちが一刻も早く
共有している空間の大切さ、その違和を感じる直前の静寂の素晴らしさに気づき、一刻
も早くその手に収めている銃をさっさと捨て、代わりに馬券に持ち替え、ともに的中
目指して切磋琢磨する社会になって欲しいと願わずにはいられない、ありがたいお二方
のご薫陶でした。
皆見宮司様のお言葉を最後に記しておきましょう。
???日本は白と黒以外に灰色の決定があり、いつも灰色で物事が決まり、「あいまい」
「どっちつかず」な社会だと西洋は批判する。白と黒でしか決着できない西洋のほうが、
灰色を選択肢に選べない分だけ、意思決定の幅が狭いだけではないか!…その上で、
「言挙げない」(「ことあげない」と読む。「主張しない」「自明のことをあえて表に
出さない」という意味)日本人はわかっている、白と黒と灰色に区別がないことを!
すべて白であることを!だから「言挙げる」必要など全くないのだ!???
至言だと思います。
僕の座右の銘です。