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2013/08/31 22:40
オバマ氏のこの5年の取り組みに敬意を表して その1
ノンポリで馬券オヤジな僕でも、2年半にも及んだシリアの内戦のすざましい殺戮行為・人権侵害の数々を苦々しく感じたことは1度や2度ではありませんでした。民意によって選出され、多くの市民から尊敬と矜持のまなざしで迎えられたアザト将軍の息子さんの政権が、10年にも及ぶ長期政権の果てに腐敗し、美しい都ダマスカス(Teddyの最優良後継種牡馬は水と緑あふれる中東随一のこの杜から冠されています)は権力と暴力と汚職がたむろする街になり果て、地方の有力首長・豪族の中央政権への不満は頂点に達するところとなり、折からの「アラブの春」のうねりをきっかけとして、雌雄を賭けた決戦が幾度となく繰り広げられ、国内全土に広がっていきました。イギリスやフランスなど、宗主国とまではいえないにせよ、かつての十字軍・帝国・植民地支配の当事者たちはその利権保持をかけ、かたや中東現政権陣営の唯一のよりどころであるロシア、イランやレバノン(ヒスポラ)、パレスチナ(ハマス)など「アラブの春」のこれ以上の拡散を水際で防ぎたい面々は、自らの利権拡張と存命を賭し、おのおのの支持する勢力への物資等支援にのりだし、戦線の全土への拡大をいたずらに助長してきたのです。
戦線が拡大し長期化すればするほど両者の疲弊が蓄積されることは、朝鮮半島支配?満州国でっち上げと間隙を置かず支那戦線の泥沼にはまり込んでしまい、太平洋戦争を含めそのすべてを異なる相手と戦闘していたため、自ら枯渇し、ガダルガナル?インパールと敗走に継ぐ敗走を重ねた大東亜戦争での関東軍はもとより、ついいましがた行われた札幌2歳Sでの死力を尽くした先陣争いの果てに、パンクを余儀なくされた(2着に粘り込んだ6番マイネクレヴィル、同じく3着に大健闘した4番ハイアーレートに対して)7番サングラス8番オールステイの道中での再三再四の励まし送り出しを見るに明らかでしょう。両頭かわいそうなぐらいしごかれています、大東亜戦争の時の兵隊さんたちも…。
こんな中、これまでの武器など物資供与だけに飽き足らず、フランス・イギリス・カナダにアメリカまでもが、双方疲弊し切った内戦の当事者のうち、一方にだけ肩入れするかのごとく空爆、艦砲射撃を実施すれば、勝敗の帰趨はもとより、10万人を超えるという、シリア市民の犠牲はさらに増えることが必定です。勝ったレッドリヴェールにショートカット・ワープさせてあげるようなもんです(すばらしい岩田騎手のワープ騎乗、さすが極悪の鬼、岩田騎手の面目躍如たる向正面大追い上げでした)。
さすがのイギリス下院、軍事介入賛成272反対285の小差とはいえ否決したこと、国内の世論調査の反対多数の民意を反映したものとしても、絶対与党多数のイギリスにあって画期的なものと評価したいところです。かたやアメリカ、介入に否定的な世論はイギリスと同様なのに(フランスに至っては反対6割以上)、強硬派にして「財政の崖」危機のカギを握るとされる一部議員からの強烈な突き上げで、今まさに単独介入(フランスやカナダが「追随」(う?ん…)してくるだろうけど)せんとするかつての日本ばりのねじれ下にあるオバマ氏。これまでリーマンショックという金融大恐慌の後、世界中央銀行協調ドル売り介入?中国のアメリカ国債買い入れ(一種の国際的買いオペレーションですな)?QE1?QE2?QE3と、しゃにむに猪突猛進に自国通貨にして基軸通貨であるドルを大量にマーケットに流し込んで、その希少性を極限まで棄損せしめました。