オバマ氏のこの５年の取り組みに敬意を表して　その２

結果、国内に主要産業は回帰し、ドルの流動性を高めたために長期金利は極限まで下がり（ということでインターバンク市場の劇的好転を経てまずはＴＢ?財務省証券から、次いでファニーメイ・フレディーマックの有利子担保債券はたまたＭＢＲまでもが記録的に上昇し、ファニー・フレディはもとよりＧＭ・ＧＥ・ＧＳ・ＡＩＧ等々の企業価値を奇跡的に復活させ）、２００３年以来の好景気を演出してきたことは、オバマ氏（並びにガイドナー氏・バーナンキ氏）の手腕によるところ大であるといえましょう。
エジプト・リビア・アルジェリア・ソマリア・スーダン・ウクライナ・ベネズエラ・メキシコ…、この５年間因縁つけようとすればその相手にこと欠かなかったにもかかわらず、その矛を収め鞘に手をかけず、じっと経済動向の情勢を窺いつつ、テロやクーデターの注視に意を注いできた５年間であったことは、想像に難くありません。
※このテロ等対策の行きすぎた表れが、スノーデン容疑者やドーバー海峡ラインへの過剰マークなどへのスキャンダルに発展しているものとみています。
※日本人である僕はこの間、このアメリカの周りを顧みないドル供給によって、あの地震・津波を経てもなお円が上昇に次ぐ上昇を示していたことに、奥歯をかみしめ、呻吟し、苦しみ抜いていましたし、あの未曾有の地震・津波による日本の苦境（まさに国難でした、そして今も国難であることを否定しません）を打破することが叶わなかった、６６年前の敗戦の重みを、いつも絶えず否応なしに、思わざるを得ませんでした。あの時点で、アベノミクスばりの、意趣返しの円売りドル買い介入、国債大量買い入れ不胎化政策をとることはやはりできなかったものとみられます、たとえクロトンさんが日銀総裁であったとて。

もう充分じゃないですか、オバマさん。
あなたの大好きなアメリカ、我々日本の苦渋に満ちた後方支援も味方に、復活を遂げつつあるじゃないですか。
さらにＴＰＰまでゴリ押しして、アメリカ国内固有の南北格差解消まで目前まできてる、あなたの支援基盤である金融・サービスに加えて、メディエート・メディケイトで煮え湯呑ませた保険業界へ仇を恩で返せるじゃないですか。
※もちろん僕はＴＰＰには日本は参加すべきではないとの主張に変化ないんで、他の国で儲けてね、日本は関係ないですからねって論調譲る気は微塵もないですが…。
化学兵器で１４００人亡くなったって、通常兵器でその１００倍死んでるんです、すでに。亡骸がむごたらしい姿してるの、僕は阪神や東北で嫌というほどみています。そのすべてが見るに耐えません。確かにマスタードガスによる死がむごたらしいものであること、映像で見る限り論を待ちませんが、通常兵器や地震や津波で亡くなるのだって、むごたらしいことに変わりは何もありません！！！使用したのが政府軍であるのが断定できるのなら、その報告書を国連安保理に提出し、付議するのが国際ルールです。決議を経て、シリア政府側に充分な通告期間を与えてからでないと国連軍として攻撃できないこともまた、国際ルールです。これら手続きを一切捨象して単独で（ないしは他国を引き連れて）第三国を攻撃することは、百歩譲ってシリア政府軍が拡散性の極めて高いマスタード・サリンガス兵器を使用したとしても、自衛権の領域をはるか拡大解釈・凌駕するものであり、単なる先制・夜襲攻撃でしかなく、国連憲章を基調とする国際協調体制に弓引くものとの批判にさらされるものであることを充分ご承知置きください。
アメリカの態度に尾っぽ振って、「すみやかにアザト政権は途を譲るべきだ」などど（直接シリアに赴くでもなく、離れた）中東の穏健派無風区友好国を歴訪してうそぶきにうそぶいてる、マスタードガスの所持が噂される某国を隣国の隣国にいだいているため「他人事ではない」などと騒いで官邸をふりまわしている、ほとぼり冷めた頃の円バラマキ政策の首謀者にして単なるアメリカの飼い犬さんも含めて。

戦争に加担せず、なんとかシリアの内戦を終結させるすべを画策できないもんですか？
シリアの人たちといつか、なにごともなかったように笑って、競馬場で馬券合戦を楽しみたいだけなんです。馬券オヤジの切なる願い、聞いてはもらえないもんでしょうか？
今日の札幌２歳Ｓのようなすばらしいレースを、シリアの人たちとともに泥まみれ雨びしょりになりながら、はずれ馬券片手に、「すごいぞ、いわた?」って叫び合いたいだけなんです。

あの未曾有の金融ショックを（紛争という最強にして最悪の景気浮揚への政治オプションを用いることなく）ほぼ手中に収めようとなさっている、唯一にして歴代最強の宰相のひとりであられるオバマさんへ