73件のひとこと日記があります。
2018/02/16 00:47
架空のおはなし
「これ読んでごらん 面白いよ」と競馬トモダチに渡された文庫本 タイトルは『サシウマ勝負』とある。読んでみるとこれがたしかに面白い、一気に読み終えてしまった。
サシウマっていうのはそのレースに出走する自分の推し馬と他人の推し馬の勝負のこと。そのお馬さん達が最下位争いでも着順が上ならばそれを指名した人の勝ちになる。小説では勝った人はその馬の単勝倍率X基礎金額を勝負相手から頂けるというものだった。
後日そのウマトモに小説の感謝を伝えると「うちらもアレやってみない?」と返ってきた。「面白そうだけど…単勝倍率でやると刺激が強すぎるよ」「そうかぁ」「でも…」「ん?」「単勝人気に1000G掛ければ最高でも18000Gで済むね」「おおっそりゃいい、それで行こう!」
お互いどこからそんな自信が涌いてくるのか解らんがその週末から馬券とは別のもうひとつのゲームが始まった。
そして半年も過ぎると若き自称馬券師たち(?)の差も決定的なものに。万馬券を1点買いで当てるウマトモは決してセンスが無いわけではない、『サシウマ』というゲームに向いてないのかも知れない。
「もう止めようか?」と私。「ああそうだな…今週を最後の勝負としょう」
2002年菊花賞、ここが我々の意地とプライドとGを賭けたラストステージとなった。ウマトモの推しメンはファストタテヤマ、そして私の…はヒシミラクル…
半年に渡る激闘は幕が降りた。
その後愛媛〜愛知と転勤となったウマトモと名古屋で一緒に呑んだ。「あんときは笑っちゃうよなぁ」例の菊花賞のことだ。「ふたりの予想は完璧だったのに、ふたりともあの大万馬券獲れてないんだもんなあ」
彼とは今でも連絡を取り合ってる。