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2011/11/18 19:37
【本日のマイナー血統】プリンスキロ系の傍系産駒がアメリカの未勝利戦勝利
11月17日にフィンガーレイクス競馬場で行われた未勝利戦(2歳、ダート5.5ハロン、7頭立て)でChrissy Raz(牝2)が4馬身差の逃げきり勝ちで1番人気に応える。通算2戦1勝。総賞金が17600ドルと未勝利戦でもかなりランクは下で、この先どこまでいけるかは未知数。
勝ったChrissy Razは5代父にPrincequilloがいる血統。Princequilloは1950年代を代表する名馬Round Tableの父。母の父としてはさらに偉大で、Secretariat、Mill Reefなどの競馬史に残る名馬を出している。競馬SLG経験者なら血統表で見た記憶のある人も多いのでは?
勝ち馬の父Verbatim Runは未出走、祖父Verbatimは現在のG1に相当するレースを2勝し、ベルモントSやBCディスタフなどを勝った産駒を出して一定の成功を収めた。日本では七夕賞を勝ったゲイリートマホークの母の父として、ささやかながら歴史に名を残している。ただ、現状Princequillo系はMeadowlakeのラインが主力(と胸を張れるほど残ってないが)で、Verbatimのラインはマイナー系統のさらに傍系といえる。
Verbatim系の種牡馬を探したところ、アメリカではほかに4頭が種牡馬として現存していて、どれもローカルな土地で無料?750ドルという格安の種付け料で供用されていた。まさに風前の灯。
ところでVerbatimなんだけど、生まれが1965年と約半世紀前。Chrissy Razは祖父24歳のときに父が、父が20歳のときに自身が生まれている、というわけ。人間なら普通より若いくらいだけど、サラブレッドなら高齢での産駒だね。
ちなみにVerbatim Runはニューヨーク州のハイランドファームで繋養され、今年の種付け料は1500ドル。血統的には半弟がステークス勝ち馬ってくらいしか見どころはない模様。