賞金100万ドルの米G3で1、2番人気が壮絶に逃げつぶれる　賞金に我を忘れた？

11月19日にデルタダウンズ競馬場で行われた、賞金総額100万ドルの高額賞金レース、ジャックポットS(2歳、ダート8.5ハロン、10頭立て)は、1番人気のDrillと2番人気のMy Adonisが先手争いを互いに譲らずガンガンやりあい、最初の2ハロンが22.11秒、4ハロンが45.41秒と実況も驚く超ハイペース。My Adonisが3コーナーで、Drillは4コーナーで早くも馬群に飲み込まれる展開になった。当然後方からの追い込みにはもってこいで、一時は最後方にいたSabercatが4コーナーで一気に差を詰めて直線入り口で先頭に立つと、最後はさらに突き放して4馬身差で圧勝した。

4ハロン22.11は昨日新潟であった距離1200mの福島2歳Sの前半400m22.5より0.4秒も早く、ここ20年のスプリンターズSと比べてもこれより早かったのは3回しかない。それを2歳馬の距離約1700mのレースでやっちまったら、そりゃあつぶれるわな。勝った馬は4コーナーで楽に先団にとりついて、先にまくった2着馬を並ぶ間もなくかわしている。展開を差し引いても強い競馬だと思う。

1番人気はG1を勝っているけど、そのレースは繰り上がりで2着になったCreative Causeに大きな不利があり、次走ではその馬に圧勝を許している。あのG1勝ちはいわゆるラキ珍だったことがここ2戦の大敗でバレてしまった感じ。2番人気は衰退するRibot系の星となれるかちょっと期待してたけど、そこまでの力はないようだね。