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2012/01/07 20:06
日本生産馬初の海外G1優勝馬シヴァの全兄リムノス産駒が仏一般戦で着外
1月6日にドーヴィル競馬場で行われた一般戦(4歳以上、AW2400m、15頭立て)で12番人気の
By Dariole(せん9)が着外に終わった。通算50戦3勝。
By Darioleの父Limnosはノーザンファーム生産で1994年生まれの現在18歳。なので馬名は「Limnos (JPN)」としっかり表記されているのだ。父がヘクタープロテクター、母がランジェリーという血統。1歳時の1995年に母ランジェリー、当歳の全妹Shivaとともにフランスへ輸出されている。
馬主となったのは大実業家で、MiesqueとKingmamboの親子など、数々の名馬を所有した世界的オーナーのスタブロス・ニアルコス氏。この人物はLimnosの両親の馬主でもあったので、おそらくヘクタープロテクターの産駒を求めてランジェリーを一時的にノーザンファームに売却し、後に買い戻す約束になっていたのではと推測される。でなければ、サンデーサイレンスがすでにいたにもかかわらず、ヘクタープロテクターを3年連続(Limnosの1年前にもヘクタープロテクターを種付けされて不受胎)でつけるとは考えにくい。輸出時はサンデーサイレンスを受胎し、アイルランドで出産している。
ニアルコス氏は1996年に死亡したため、期待の兄妹の活躍を見ることはなかったが、Limnosは仏G2を2勝し、その期待に応える。さらには妹のShivaは兄を上回り、愛G1タタソールズゴールドカップを制し、英G1チャンピオンSでも2着など、中距離のトップクラスとして活躍した。じつはこれが日本で生産されたサラブレッドによる初の国際G1制覇らしい。タイキシャトルやシーキングザパールは外国産馬だったので。後に半妹のLight Shiftも英G1オークスを制しており、母のランジェリーが名繁殖牝馬だったようだね。
Limnosは引退後フランスで種牡馬入りしたが、これまでで最も活躍した産駒は平地準重賞2着、障害G2勝ちのLounaosと、種牡馬としては残念ながら失敗に終わりそう。現在はグランクール牧場で繋養され、2012年の種付け料は1500ユーロ。