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2012/03/27 19:47

【本日のマイナー血統】In Realityを経ないIntent系6歳馬が米で勝利

3月26日にアメリカのマウンテニア競馬場で行われた一般戦(3歳以上、ダート5.5ハロン、7頭立て)でMega Rush(せん6)が先行して直線逃げ馬をアタマ差かわして勝利した。通算42戦7勝。最近は好条件で出走できるスターターアローワンス競走を選んで勝利する、名付けて“Rapid Redux方式”で勝ち星を積み上げている様子。わかりやすくいえば、500万下の実力を持つ馬が未勝利で無双してるようなもの。

http://www.equineline.com/Free-5X-Pedigree.cfm?page_state=ORDER_AND_CONFIRM&reference_number=7732921

勝ち馬は3代父にTentamを持ち、さらにさかのぼると5代父が三大始祖のひとつMatchemの血を父系として伝えるIntentという血統。Intent系は孫のIn Realityからおもにアメリカで発展したRelaunchValid Appeal、ヨーロッパで発展したKnown Factと3ラインに分岐し、これらが勢力を形成している。それに属さない、現在唯一と思われる系統がIn Realityと同じくIntentionally産駒のTentamのラインなのだ。ただし、TentamKnown Factの半兄で、それぞれの父も親子関係にあるので、血統的にはかなり似通っていたりする。そしてこの2頭の母Tamerettはさらに名種牡馬Gone Westの祖母でもあり、競馬史に影響を残すほどの名繁殖牝馬だったわけだ。

Tentamはヨーロッパで走った弟とは違ってアメリカで走り、メトロポリタンHなど米G1を3勝。G1勝利数では2勝の弟より上だが、弟はイギリスの2、3歳最高峰のレースなので、質の点では少しだけ分が悪い。種牡馬としては2頭のG1馬を出したものの、4頭のG1馬を出し、ウォーニングという良質の後継種牡馬を出した弟よりさらに質、量ともに水をあけられてしまった。実際、Known Factウォーニングディクタットときて、欧州短距離G1を5勝のDream Aheadが今年から種牡馬になっているので、代を経るごとに差は開く一方なのだ。

勝ち馬の祖父でTentam産駒Cool Victorは15戦4勝でステークスの実績はなしという二流以下の馬だった。その産駒で勝ち馬の父のMegas Vukefalosは72戦11勝、うちステークス6勝と健闘したが、種牡馬としてはステークスウィナーを1頭出した程度。現在はカナダのノーズリッジファームで種付け料プライベートで供用されているようだ。すでに24歳でこれ以上活躍は見込めず、Tentamのラインはほぼ断絶が決まったといえるだろう。

なお、日本ではTentamを父や母の父に持つ活躍馬は特にいないが、母の父TentamのG1勝ち牝馬ウィラオンザムーヴが繁殖牝馬として輸入されている。ちなみにウィラオンザムーヴの甥(半妹の産駒)にJCダートに出走経験があり、その後米G1を2勝したティズウェイがいる。

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