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2012/02/14 06:14
【本日のマイナー血統】ネイティヴダンサー系無名支流の4歳馬がアメリカ一般戦で2着
2月12日にオークローン競馬場で行われた一般戦(3歳以上、ダート6ハロン、12頭立て)で、8番人気のBarham(せん4)がスタート直後最後方からすぐさま進出を開始。直線に入った頃には3、4番手につけ、そのまま差し切るかに思われたが、さらに外の勝ち馬の脚色が勝り、1/2馬身差の2着だった。道中ずっとエンジンかかりっぱなしでこの着順なら、自力はそこそこあるのでは。
http://www.equineline.com/Free-5X-Pedigree.cfm?page_state=ORDER_AND_CONFIRM&reference_number=8373218®istry=T&horse_name=Barham&ASCID=1443262
Barhamは4代父にNative Dancerを持つ血統。それだけならありふれているが、現在Native Dancerの系統は北米だとRaise a Nativeのラインがほとんど(いわゆるミスプロ系)。あとはヨーロッパでDan Cupid→Sea-Bird、エタン→Sharpen Upのラインが少しあるくらいか。一方、勝ち馬はJig Timeという無名馬のラインに属している。
Jig Timeは一応ステークス1勝はあるが、この馬の場合はVertexの半弟という肩書きが大きい。VertexはピムリコスペシャルなどG1?G2相当のレースをいくつも勝ったSwynford系の名馬で、ケンタッキーダービー馬Lucky Debonairなどを出して勢力を築いた。日本にはLucky Debonair産駒で愛ダービーやジョーマクグラスメモリアルS(現在のアイリッシュチャンピオンS)を勝ったマラケートが輸入され、3歳(当時は4歳表記)で有馬記念を勝ったリードホーユーが出ている。
Jig Timeも兄からはだいぶ劣るが重賞勝ち馬を出し、そのうちの1頭で勝ち馬の祖父のDarn That Alarmは初年度産駒からドンH連覇のPistols and Roses、G1を5勝して日本に輸入された名牝ターンバックジアラームと2頭のG1馬を出したが、その後は尻すぼみに終わった。現在このラインで現存している種牡馬は前述のPistols and Roses、そして勝ち馬の父の4勝馬Cinnamon Creekだけ。どちらもマイナー馬産地で格安種付け料と、父系としては消え行く運命のようだ。