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2012/03/06 20:49
【本日のマイナー血統】ブラジルで生き残るハリーオン系5歳馬がドバイで大敗
3月3日にメイダン競馬場で行われた一般戦(3歳以上、1600m、14頭立て)でEnergia Carioca(牡5)が33馬身離された12着と大敗した。ブラジル産馬で通算9戦2勝。
http://www.pedigreequery.com/energia+carioca
勝ち馬は4代父にSheshoonを持つ血統。父系的には6代父のHurry On系としてまとめられることのほうが多いかもしれない。Hurry Onは6戦無敗のステイヤーで種牡馬としても成功した。ただし、父系として生き残ったのはPrecipitaion→前述のSheshoonのラインのみ。Sheshoonは凱旋門賞でNijinskyを破って世紀の番狂わせを演じたSassafrasを出し、Sassafras産駒のHenri le Balafreがブラジルで種牡馬として成功を収め、ヨーロッパで断絶したHurry On系の継承者となった。
勝ち馬の父のThignon Lafreは2000?2400のブラジルG1を3勝し、代表産駒にブラジル三冠を達成したRoxinho、ブラジルG1を3勝のThignon Boyなどがいる。ただし、Roxinhoはアメリカに、Thignon BoyはUAEに輸出されているようで、ブラジルでこの血統が存続できるかは微妙なところかも。ともあれ、ブラジルでのみ存続している血統なので、ここで消えたら終焉といっていいだろう。
日本ではHurry On系はサイアーラインとしての確固たる実績は残しておらず、アローエクスプレスの母の父など、母系に入って力を発揮している。このあたりは名うてのステイヤー血統ゆえか。かなり遠くなるが、Hurry Onの祖父Marcoの別分岐の孫で、昭和初期の名種牡馬で名牝クリフジなどの母の父となったチャペルブラムプトンが父系としてもっとも大きな影響だろうか。