2019 日本ダービー見解?

１．ロジャーバローズ
前走は果敢に逃げの手に出たことが良かった。ワンペースな馬なので、自分のリズムで淡々と緩急の無いペースで運ぶことが、この馬の好走条件。自分のリズムでさえ運べれば、前走早めに後続に突かれながらも粘ることが出来る。今回リオンリオンとの兼ね合いだろうが、そもそも500万下で馬券圏外のレッドジェニアルに差され、力的に及ばないと思う。

２．ヴィント
前走は小頭数ながら初めて先手を取って後続を凌いでの勝利。あの逃げで500万下で最後詰め寄られるようでは厳しいが、竹之下のダービーというのが感慨深い。

３．エメラルファイト
前走は先行馬が総崩れし、上手く展開がハマっての勝利。スプリングSは上がりも速くならず、レースレベルが高い内容ではなかった。ファンタジストは距離の壁もあったが皐月賞で負け過ぎ、タガノディアマンテは京都新聞杯で凡走。
皐月賞に向かう予定が、一頓挫あり間隔が開いての今回ということで順調さも欠いている。クロフネ産駒の2400mと言うのも中々イメージが掴めない。せめてNHKマイルで見てみたかった。

４．サトノルークス
前走は、これまで厳しい競馬を経験してこなかったことが仇となり、道中全く付いて行けずに惨敗だった。今回は距離が伸び、なおかつ前走を経験したことでスムーズなレースには近付くと思う。ただ新馬戦は先日G?で全く通用なかったゴータイミングとタイム差無しなど、戦ってきた相手が強くなかった中でも僅差の競馬をしていた。また、ディープ×リッスンは全姉のタッチングスピーチのように奥手というか、成長がスローなイメージがある。もっと良くなるのは先。

５．マイネルサーパス
前走は後方から全く上がりを使えず、あまり良い所の無い負け方だった。ダノンチェイサーに競り勝った経験があり、2歳時は重賞戦線でもそこそこやれそうと感じていた。前走が今年初戦なので上がり目はあると思うが。

６．サートゥルナーリア
前走は昨年末以来の直行ながら着差以上に強い勝ち方だった。時計勝負にも十分対応出来、順調に使われてきたヴェロックス、ダノンキングリーを退けた価値は高い。今更あれこれ言う馬ではないが、この馬はとにかく頭が良くて操縦性に長ける点では、兄たちの短所を補っている。その上今回更なる上積みが見込め、2冠馬になることを期待したい。テン乗りでダービーを勝ったのは1954年以降無しという背景があるが、年明け初戦で皐月賞を勝つというデータ破りの馬でもあり、気にはならない。先週末のキャロットクラブのプレミアムパーティーでも、ノーザン馬のヴェロックス、ノーザン外厩帰りのダノンキングリーを差し置いて、ノーザンの吉田社長らはこの馬がここで負けるはずがないとのこと。過度な自信は時に傲慢、慢心に繋がるが、もうどうしようもない。

７．ダノンキングリー
前走はこの馬としてはかなり前目の位置で競馬をし、なおかつインに拘って競馬した戸崎の完璧な騎乗振りが光ったレースだった。あれでもし後ろの位置だとインを突けたか疑問で、下手したらサートゥルナーリアよりも外を回していた可能性もあったし、勝つにはあの競馬しか無かったと思う。言い換えれば、休み明けで外外を回し、ヴェロックスに合わせて動かされたサートゥルナーリア、叩き2走目でロス無く完璧に立ち回ったダノンキングリーという構図だったということ。ダノンは上がりが求められる東京の方が向くとは言え、前走のタイム差無しは、実質的に大きな差があると感じる。

８．メイショウテンゲン
前走はスタートから終始追い通しで競馬になっていなかった。弥生賞はそもそもかなりの重馬場で有力馬が全滅した恩恵が大きく、2着、3着馬も全く皐月賞で全く歯が立たなかった。ブレイキングドーンは京都新聞杯でも凡走で、弥生賞を着順通りに受け取ってはいけないということは明らか。
この馬は前走競馬になっていなかったり、直線で真っ直ぐ走っていなかったり、良化余地の大きい馬だと思っている。母のメイショウベルーガのような戦績を辿りそう。

９．ニシノデイジー
前走は内過ぎず、外過ぎずの好枠を引いておきながら、それを台無しにする騎乗内容だった。この馬はとにかく折り合いが難しい馬で、弥生賞の時からその傾向は出ていた。勝浦はずっとこの馬に乗っているのに、なぜ本番で折り合いを付けられないのかと、非常に残念に思っている。オーナーの懐の深さでずっと勝浦なのは理解出来るが、勝浦が折り合いを付けさせるようにしなかったことで、長い距離ではますます厳しくなるという悪循環になっている。騎手が変わっても、今の馬の状況から2400mは長い。