2019 宝塚記念見解?

７．マカヒキ
前走はほぼ最後方から追い込んで、馬群を割りながら4着と良い末脚を見せた。極悪馬場の秋天でも追い込んできており、ディープ産駒にしては馬場に左右されにくい馬なのかもしれない。ただ、前走は外を回した馬が軒並み伸びあぐねる、内有利の馬場であったことは確か。ペルシアンナイト、ブラストワンピースが脚を取られていたように、外を回した馬は相対的に脚を削がれていた。この4着はその恩恵が大きいと思う。また、昨年の有馬記念でも触れたがこの馬は2000mが一つのポイント。古馬になってから距離短縮でしか好走しておらず、昨秋も秋天とJCで前者を選択している。マクる器用さに秀でているわけでもなく、G?で買うなら東京中距離、すなわち秋天でしか買わないと決めている。

８．ショウナンバッハ
前走はあの超スローペースの中、よく4着まで追い込んできた。吉田豊と相性が良いのもあるが、ワンターン左回りの中距離なら、今では安定して追い込めている。まずこの年齢になって衰えが無いだけでも凄いが、この馬に右回りでしかも直線の短い内回りは合わない。中山2200mでそこそこ走ってはいるが、「そこそこ」で終わっているように、マクる器用さが無いので直線がもっとないとキツイ。

９．クリンチャー
前走は昨年好走した舞台で、メンツもあまり揃っていなかった中で見せ場無く大敗。やはり昨年春先のキセキのように、海外帰りによる消耗から回復し切っていないように思う。それは競馬にも現れていて、以前より行く気が無い(先行する気が感じない)ように思う。前走はヴォージュが果敢に先手を取りに行ったことでハイペースになったので、結果的に前に行かない方が良かったのかもしれない。しかし、ペースアップについていけず、後方で垂れるレース内容だと、今回推す気にはなれない。

１０．ノーブルマーズ
昨年は超大穴で3着と大健闘したが、その後の重賞戦線では今ひとつの成績が続いている。とは言え、日経新春杯、鳴尾記念と惜しい競馬もしてはいる。昨年は終始内を立ち回ったことと、宝塚特有の重い馬場に加え、メンバーレベルが高くなかったことが好走の最大要因。今年は頭数が少ない割に、G?馬が半数を占め、昨年のようにはいかないと思う。

１１．スワーヴリチャード
前走は勝ち馬が強かったが、左回りに変わったことでこの馬の末脚が活かされたレース内容だった。やはり左回りの方が明らかに高いパフォーマンスをするのは間違いないが、右回りに変わるベストではない今回割り引く必要はある。
この馬はとにかく右回りになると内にもたれる。2年前の有馬は、そのためにシュヴァルグランの進路を妨害していた。枠、位置取り的に内にいたこともあるが皐月賞、中山記念でも内への意識が強かった。大阪杯の勝ちは大味なマクリをして早め先頭に立ったことで、内にもたれても大丈夫な状況を作り出したデムーロの手腕。
スタートが良い馬ではなく、この枠なので後方からになると思うが、だからこそ大阪杯の経験が活きてきそう。少し気になるのが調教後馬体重が、休み明けで太かった中山記念時より大幅に増えていた点。海外帰りで疲れを取るために無理の無い調整をしてきた表れの可能性もあり、その点を含め当日の馬体重発表まで慎重に検討したい。

１２．リスグラシュー
前走は内を突いた松岡の好騎乗、ウインブライトの成長力、小回り適性に屈したレースで、内容は非常に良かった。時々出遅れるのは気になるが、今は以前と違い出遅れても馬場不問で好走するキレ脚を備えており、総合的な強さが増している。海外でも強い馬相手に好走してきた実績があり、後ろ過ぎてどうにもならなかった2年前のエリ女はともかく、2200mへの適性も十分。
何より今週が中央の短期免許最終週のレーンが乗るというのが魅力的。脚質に幅があり、馬場も不問、騎手的な魅力と欠点が少ない。この言い方だとレイデオロより評価しているように聞こえるが、あくまでレイデオロはG?2勝馬。リスグラシューはG?実績豊富とはいえ、エタリオウ同様勝ち切れない時が多い。その点で対抗。


現予想
◎レイデオロ
◯リスグラシュー
▲キセキ
△スワーヴリチャード
エタリオウ