2019 有馬記念 見解?

１．スカーレットカラー
府中牝馬Sのキレ味は素晴らしかったが、エリ女は展開も枠も向かなかった。ルージュバックと似ていて、直線が長く特に東京1800m?2000mだと結構強いと思う。ここに出走してくるなら、愛知杯を目標に出走して欲しかった。

２．スワーヴリチャード
前走はやっと狙える時が来たと判断して本命にした。戦績からも分かる通り、とにかく左回り>右回りなのは間違いない。大阪杯こそ勝ってはいるが、デムーロの神騎乗があってこそのもの。若い時と比べると分かりやすいのだが、脚の使い方が変わってきている。例えばゴールまでの600mを34秒で走るとしたら、以前は11.8-11.4-10.8で今は11.3-11.3-11.4、こういうイメージ。一言でいうとジリ脚。昔はもっとビュンと加速してくる印象があった。だが今は脚は使うが加速力に乏しい。それを象徴していたのが今年の宝塚記念。好位にいたのにキセキを交わせず、距離が1F長かったアルアインに差されそうになっていた。右回りだとその傾向がさらに顕著になる。前走からの馬具による補正効果はあると思うが、有馬記念は一瞬の加速力を問われる場面が必ず来る。買い時は前走。

３．エタリオウ
前走はブリンカーを変え、馬体も大幅に減らしてくるなど仕上げてきていた。それで先行出来ていたことから効果はあったかもしれないが、直線ではさっぱり。日経賞2着とはいえレベルが低かったので、コース適性があるわけではない。あるならメイショウテッコンを千切っている。青葉賞、ダービー、神戸新聞杯の内容からも広いコースでこその馬であり、不器用なタイプだけにこのトリッキーなコースは合わない。ペースが流れそうなだけに、ポツンからの展開待ちか。

４．スティッフェリオ
オールカマーの勝利はウインブライトやレイデオロの状態が良くなかったこと、同型不在で完全に展開が向いたことによる勝利。他にも重賞を勝っており力のある馬なのは確か。だが、この馬にとってG?で最もベストの舞台だった大阪杯で力負けしていた以上、それ以外のG?で買う理由は無い。

５．フィエールマン
前走はただでさえ時計の掛かる欧州の馬場に加え、道悪で全くレースになっていなかった。最後は全く追われていなかったし、馬の余力が0だったか、無理して追う必要も無かったがための大敗。これ自体は度外視しても良いかもしれないが、問題はこれだけタフなレースをした後の国内初戦がこのレースであるということ。海外帰り(特に凱旋門賞)の馬は毎回のように言っているが、状態が上がるということはまずない。それに、使い詰めて使えるタイプではなく、こういうコースは合わない。それは福島や札幌の内容や、AJCCでは長欠明けのシャケトラを交わせなかったことからも明白。買うなら池添というワンポイントくらい。ただその「池添」というのが怖い。

６．リスグラシュー
前走は直線がかなり短い特殊なコースの多頭数で、ずっと外を回して差し切る強い勝ち方。宝塚記念ではこれまでと違って2番手でしっかり折り合い、後続を寄せ付けなかった。様々なコースで崩れず結果を出しており、現在G?2連勝中と充実振りがうかがえる。エリ女でモレイラが騎乗してから覚醒した印象。それ以降負けた相手は皆強い馬で、今回のメンツに入っても遜色無い。特例中の特例で今回だけレーンを呼ぶあたり、ただの引退レースではないという表れ。前走牝馬で57kgを背負っており、斤量が軽くなるのもプラス。アーモンドアイとの牝馬頂上決戦が楽しみ。

７．ワールドプレミア
前走は今までとは違いスタートを決めて流れに乗り、ズブい面も見られなかった完璧なレースだった。これは春を馬の成長を促すために全休した効果が大きいが、馬が変わったと捉えるのは尚早だと思う。この馬勝ったレースが全て京都の外回りというのが気になる。ズブいということは馬の走りに任せた惰性での走りでは、勝負所で置かれるということ。そのため3角から長い下り坂のある京都コースでは、それを利用して加速が付くことで勝てている可能性がある。同じ京都でも下り坂がわずかしかない内回りでは、仕掛け所で置かれている。今回は下りというよりむしろ上りが多い中山2500mで、京都のように3角から坂があるわけでもない。正直これまでの内容をトータルして考えると、脚の使い所が遅れそうなイメージが強い。

８．レイデオロ
前走は大敗うんぬん以前に1番人気だったことに驚いた。残念な言い方だがルメールに見限られたということ。ビュイックも騎乗停止で乗り替わりで流れも悪い。面倒くさいが、JCの見解あるいはその少し前のオールカマーについてのデータの方が、この馬に関しては色々分かりやすいと思う。