東京優駿（後記）

昨日の東京優駿ではコントレイルが皐月賞に続いて無敗の２冠を達成しました。
今年は牝馬も無敗で２冠を達成したデアリングタクトがいて牡馬・牝馬ともに歴史的なスーパーホースの出現となり驚いています。

先ずはダービーのポイントと感じた点を挙げて行きたいと思います。


１．スタートから１コーナーの入りでコントレイルが前、サリオスが後ろのポジション。

コントレイルは皐月賞よりは前のポジションを取って進めるとレース前から見ていましたが、サリオスがコントレイルより後ろでレースを進める事になるとは思いませんでした。
距離をもたせる為か？きっちりコントレイルをマークする形でポジション取りした方が良かったと思います。

２．ノースヒルズのレースプラン。

先行体勢のコントレイルは前にコルテジア、外にディープボンドを置いて内にすっぽりと嵌まりました。
紛れや不利を受けない形で直線を迎えられた最大の要因で、例えるなら露払いと太刀持ちを従えた横綱でしたね。

３．東京競馬場は前で勝負が正解。

今の東京競馬場はスピード＞＞＞＞＞底力＞スタミナで実力上位馬でもラスト３Ｆで繰り出せる脚に大差は無いので、４コーナーを周って直線を向いた位置で着順が決まってしまう。
ディープ、キンカメ産駒が安定の良績だが、母系にミスプロ系（キンカメ、アンブライドルズソング）、ノーザンダンサー系（フレンチデピュティ、ダンチヒ系）などアメリカン血統が好相性に見える。
サンデーサイレンス産駒登場後の日本競馬は芝とダートの違いこそあれ、その正体はアメリカ競馬なのだろうと思う・・・

４．前走が皐月賞以外の馬たち

ダービーの最大のトライアルは皐月賞。
ワーケアは弥生賞後に直ぐダービー目標にして来ましたが８着。
ヴァルコスは青葉賞２着も好時計で走破し、穴人気に推されましたが１４着。
サトノインプレッサはＮＨＫマイル大敗から巻き返して４着。

皐月賞で心身ともに厳しい経験をした馬が上位に来ている。
５着のディープボンドは皐月賞大敗からその経験を活かして京都新聞杯を勝利して駒を進めて来た。
その中で好走したサトノインプレッサは1,800mの重賞勝ちがあり、ＮＨＫマイルを経験した事と東京競馬場の特徴でマイラーでもスピードを活かせれば好走可能を体現。

５．サリオスの距離適性は？

サリオスの距離適性は「（今は）2,000mもこなせるマイラー」だと思います。
現状でもあれだけ胸前やトモの筋肉は発達していれば、距離適性は自ずとマイル寄りになるでしょう。
これから身体が出来上がって来たらマイルが最もチカラを発揮出来る舞台になると見ています。
マイルの帝王に君臨する将来も見てみたいところです。

種牡馬になってもキングカメハメハのロードカナロアの様になる可能性があるのではないでしょうか？
種牡馬が伝えるスピード＝血の活力だと私は考えていて、血脈はスピードを失うと滅びて行きます。
現在残っている父系も、その歴史の何処かでスピード能力に回帰して伝える「中興の祖」的な種牡馬が出現しています。
血統表にキングカメハメハを持たない事もプラスに働くでしょう。
大型馬ですから先ずは無事に現役生活を送る事を祈っています。


今年のダービーは間違いなく歴史の１ページを飾る好勝負でした。
私の出資馬もいつかその舞台を踏める日を夢見て結びとします。