もしも名馬会会長の首を狙う馬がいたら

先代会長・現会長により作られた『三冠馬の会』から発展した『名馬会』(もしもシリーズ新年会より)

会長は30年以上その座を守り通したが…寄る年波からか…痴呆症状が表れ一部から退任を希望する会員まで表れ始めた…そんな中会員の首を狙う馬が現れた副会長だ

『もう会長は限界だもはや歩くのもままならぬ□ここは新任を選ぶべきだそう…力で潰すのだ…フフッ』

不敵に笑った副会長は会長室に直訴しに行った


トントン

『ハイ□これは副会長珍しいですね』
『ミホ□私はお前に用事は無いのだ…会長はどこだ』
『理由を聞かずに入れる訳には』
『うるさい会長どこですか』


パカ…パカ………パカ…………………パカ

『ん……んんん………誰』
『会長□今日はお願いを言いに参りました』
『オイ……副会長……ミホさんが来てるょ……お茶を出しなさいょ?』

『お父様息子は僕ですしっかりして』

『ブハハハハハ??息子も解らなくなりましたか□最近では会議でも寝てるらしいですなぁそれで会長とはちゃんちゃらオカシイ』
『無礼な謝ってください□』
『嫌だと言ったらミホ…お前は私に勝てなかったはずだが弱い者は口を挟むな』
『くくっ…』

『そんで……副会長…な……お願いって…なにょ』

『会長の椅子を私に譲っていただきたい』





『ほれ……あげるょ』


□□

『お父様意味が解ってるんですか』

『ブハハハハ??もはや会長は……ジイサンに改名したらいかがですか』
『アタシゃ……何て名前だっけかな…』
『会長一週間後マッチレースで勝負です□コースは中山2500勝ったほうが会長の座に付く』
『いいょ……なんか面白そぉだやね』

『お父様……』



あっけなく決まってしまった会長VS副会長の一騎打ち会員達の間では圧倒的に副会長有利が予想された

『会長もう50だろ』
『副会長はまだ元気に歩けるしな』
『こりゃ?政権交代やな』

『ミホさんすいません父上が失礼な…』
『まぁ…これが時代の流れなのかもな…』


□□

『思い出しますなぁ?会長お互いに頂点を極めた中山競馬場ですよ……まあ会長は白黒時代ですけどな』
『……この芝生は食べれんのぉ』


そしてスタート


□□


『ブハハハハ??この世界強い者が1番なのだぁ??』

レースは副会長の一方的なリード会長はキャンターもままならない…


『会長??周回遅れになりますぞ???ブハハハ?』

しかし…観衆からは徐々に会長寄りの声援が飛び始める


『副会長はこれで会長になって嬉しいのか』
『あの人偉そうなんだよね威風堂々すぎてさ』
『やっぱ会長を応援しようぜ』

会長□会長□会長□会長□会長

沸き起こる会長コール


『ふっ…バカな群衆どもめが…さあ残り100mだ』


レースは副会長が大差を付けて圧勝した…会長はまだ3コーナー





『ふぇ??長い距離じゃのぉ□』
『もう言いですよ会長明日になってしまいますよフフッ…約束通り今日からは…』

『副会長はフェアじゃない』
『そうだそうだ』
『会長はいつまでも会長だ』

『な……なんなんだ私は副会長だぞ』
『うるせーミホやれ』

『お父様…すみません……』

バコッ

『…ん……今までの事は全て聞いておったぞ副会長□これは何のまねだ私をバカにしとるのか』
『…………め……滅相もございません…この企画は私のバカ息子がどうしてもやれと□』

『ホントなのかテイオー』
『い……いや父上が…』

『会長キーーーック□』

□

『父上の裏切り者???』


一瞬の若返りだけで権力を守り抜いた会長副会長の次なる手は…(笑)