名馬会ダョ全員集合?『これが私の生きる道』

名馬会本部に程近い場所にあるクラブ『ROSE』ここで働く1頭の牝馬がいた


『ここは…代々続くクラブなんだけど最近は客足が減る一方…』

『ちょっと独り言言ってないで客引きしなさいよただでさえ客減ってんのよ』
『ゴメンなさいネイママでもウチには…なんでG1馬がいないんですか』
『仕方ないのこうゆう家系なのよあと一押し足りないのでもキングダムはJC勝ったじゃない』
『彼は現役だし…牡ですよ店では働けません…もう嫌です私』
『出て行きなさいもう来なくて良いわ』

□



『勢いで辞めたは良いけど…ワタシみたいなイマイチ馬がどう生活すれば』
『バド』
『カラー先輩今日は休みですか』
『ネイママと喧嘩したの』
『はい…明日からどうしようかと』

『アタシ良いバイト知ってるわよバドはまだ若いんだし…働いてみたら』



翌日……ロゼカラーに連れて来られたのは『ファミレス ブロンズ』□
戦績だけ書いた履歴書を持ち…いざ面接へ

『店長?面接の子来ましたよ』
『通して□』

『失礼します』
『履歴書あるかな』
『戦績しか書いてませんが…』
『良いの良いの』

□

『ん?と戦績は……あらま?ここが凄いねオークス・秋華賞・エリザベスみんな2着』
『はい…恥ずかしい成績で』
『G1勝ちは無しと……ん?できれば3着が良かったよね(笑)でも良いや今スタッフが足りないからさ採用』
『早っありがとうございます□』
『ウチの面接は3分なの』

そして翌日から研修が始まった


『まずこれがウチの社訓ね□「伸びるな・粘るな・追い抜くな」毎朝朝礼で発声するからね』
『はぃ』

『ここがキッチン□あれがキッチンリーダーのルソーさん』
『バドですよろしくお願いします』
『女の子じゃんヨロシク』

『そんで時給だけど…最初は333円からね□仕事を覚えたら3333円にするから』
『そんなに』
『ルソーやロイスは33333円だよ(笑)頑張ってねいきなりで悪いんだけど料理出来る』
『料理には自信あります』
『じゃあカルボナーラお願い』


(調理師免許が役に立つわね)



『出来ました』

『早いねどれどれ………これは美味しいわ』
『ありがとうございます』
『でも…店には出せないねウチはさ……イマイチが売りだから□』
『えっ…(笑)』

『じゃあルソー□見本見せてあげてよ』




『はいよホッカイ丼だよ』

『……薄いような…濃いような……食べられない事はないです□』
『ねチャーハン』

『……ご飯がベトベト…だけど味付けはイケるイマイチ』

『この食感は店長しか出せないからね□』
『ロイスのアイスアンドアイスも絶妙だよ』
『アイスアンドアイス』
『アイスの上からアイス乗せるの□途中で飽きるから…イマイチでしょ(笑)』


料理の腕には自信があったバドだが…わざとイマイチな味を出すのは難しい

□
『これはしょっぱいわマズイ(笑)着順的にはブービーだよ』

□

『うん…美味し過ぎるねこれじゃ1着(笑)』


それでもめげずに頑張って…ようやくイマイチな味が出せるようになった□


『さーて今日から売り場に出てもらうよピーク時は一気に混むけど頑張ってね』

(こんなイマイチな店…混むのかしら…)

開店
□□□□□□

『ネイチャさんチャーハンのワイドで』
『熱いわアイスアンドアイスの3連複盛り』
『腹減った?ホッカイ丼ください』
『イマイチクーポン今日までだよね』



『うそ凄い人気ですねルソーさん…』

『バドちゃん店長って成績はイマイチかもしれないけどさ…馬柄が良いからみんなに愛されるんだよ□』
『へぇなんか自信持てました』

自分なりの生き方を見つけたローズバドであった□