チョーノと的場文男?(最多勝)

4月…震災から一ヶ月経った頃
再開した大井競馬場で懐かしい対決が話題になりました□
『現役最多勝争い』

誰あろう□キングと帝王でした
ここ最近は全く話題にもならなかった二人のライバル対決□

『石崎ってオッサンやる気ないよね』
『石崎二人いるけど兄弟』

パドックでこんな声を耳にして…ビンタしてやろうかと思った事も(笑)
もはや過去の老人扱いなんだろう

かつては1500勝程の差があった二人しかし…リーディング脱落後に急激に勝ち星が減ったキングに対して□毎年毎年200?300勝を続ける帝王…気が付けば、肩を並べておりました□

そして不良馬場で行われた4月19日…前日並んでいた帝王がついに6128勝目


抜いた…ずっと勝てなかったキングを抜いた
現在、日本で1番勝っている騎手になった訳です
こんな時が来るなんて…複雑でしたけど何となく、キングにはずっと上に居てほしかったなぁ

留めを刺すかのごとく次のレースで6129勝目を勝っちゃう辺りが…帝王らしい□(爆)


上記のとおり、近年のキングはモチベーションの下がり方もハンパなく…今年はここまで20勝ソコソコ全盛期は400勝を軽く超えてた事を考えれば、20分の1自分の馬を育てては息子や若手に渡しちゃう
同期の森下博騎手はケガから復帰後もコンスタントに乗れない状況
張田京、早田秀治も次々に後輩達に抜かれていく…



しかし今日現在


帝王 127勝息子ほどの年齢の真島や今野を上回っている…




□的場文男□

決して上手くはない□
ただただ凄い……昔よりは勝てなくなったけどその分1回の勝ちに重みを感じる□
相変わらずの的場人気でオッズを下げる□『さすがに無理だろ』って馬を、大逃げさせて勝たせる
しかしそれ以上に断然人気の馬を、平気で着外に飛ばす□飛び交うヤジ罵声
しかし次のレースでそのヤジは『ありがとう的場』に変わる□
自分独自の予想…『騎手読み』は帝王のおかげで培ったモノ□しかし彼だけは読み切れない…

気付けば一緒に競馬を買った友達は皆□競馬から離れていった
無理矢理行かせてたから…何か同世代が次々に離れる中、最後まで残って頑張る帝王と重なる□

最近はいつも一人で大井競馬場に行く
20年間、頑なに大井競馬場だけしか行かなかった自分も、うまスタのユーザーさんと知り合い川崎競馬場・東京競馬場に昨年デビュー□これも帝王と同じ□
去年の帝王賞からほぼ皆勤で毎開催大井には足を運ぶ□

もちろん大井はよく当たるからでも心のどこかに……ヒーローだった赤い服のオジサンを観たい気持ちも


あの近寄りがたかった風貌は…サルに変わり、腰も曲がった、号令がかかっても他の騎手が乗ってから歩き出す
こんなに人気馬を飛ばす騎手もいない□


でもこの男は誰よりも人気がある□
戸崎がリーディングでも、若手がどんなに成長しても、ミカ様がどんなに女ったらしでも…
大井競馬場は的場文男が1番人気□ずっと変わらない
ディズニーランドにミッキーマウスが居る…だから子供達は安心する

大井に行けば的場文男が居る…だから安心する

俺を肩車していた親父は大病を患い
親父に競馬を教えた爺ちゃんは天に召された

そして

『まとばさーん』と必死に叫んでいた少年は…
父親より競馬に詳しくなってしまった□

全てが変わった…でも変わらないのは

大井競馬場には的場文男がいる



彼にも近々『その時』が来る




今はそれがちょっと怖かったり

完