二代目Ｍｒ．ＴＣＫの話（叔父と親父）

爺ちゃんの後継ぎは叔父と親父

奇しくも同時に…肺気腫・胃がんと大病を患う


特に叔父は酸素ボンベが無ければ生きていけない現状障害者手帳を持っている
互いに競馬にかけて『人生第４コーナー』と語る（笑ってください）

２馬身リードしている叔父は…親父と比べて「融通が効かない」「社交的じゃない」「頑固一徹」な屁理屈でも悪い人じゃない
偏食で野菜は一切食えず、酒は一滴も飲まないが…タバコはいつも灰皿山盛りだった
肺気腫と体が震える病気を掛け持ちし見るに耐えない姿に…しかし短気は変わらずで医者ともよくバトる

典型的な博打打ちの爺ちゃんの実息ハイリスクハイリターン』を望む
しかし生活保護を受ける今……１００円でチョボチョボ□

先日の帝王賞３連単ゲットしたように、わりかし当てる



親父も月一で宿泊する今はワイドで小銭を稼ぐのが常
このクソ親父はパドックでは全く解らないらしく、新聞も見ず入場して来た中から何頭か選ぶだけ…場内でもＴＶでも、返し馬のみで的中させるのは凄い教えられてはいないけど…俺も見方は覚えた
つまりパドックは暇潰しでしかない（笑）

代々、コツや馬の良し悪しはテメェで覚えるのが決まりらしい（笑）




小さい頃から暴れん坊の親父の代わりに、叔父が先生や近所に頭を下げていたらしく今だに親父は頭が上がらない
珍しい兄弟（笑）

昨年親父の手術前日
叔父がボンベを引きずり病院に来た

『久しぶり〜』
『ぉぅ…親父大変だな…』
『そっちのが大変じゃん』
『へっ…こんなんなっちったよ…』


母を加えて先生との談話□


『ここを切除して繋ぎます、それから…』

『あぁ〜痛ぇ痛ぇ』
『下剤が効いたみたいですね』
『良いかなトイレ行って〜』

本人不在で治療法が説明された（マジ）
今だに自分の中身がどうなってるか知らない親父



『んで…先生…アイツ治るのかよ』
『治療は続けていかないと…つまり』
『ﾁｯ…治るかどうか聞いてんだよ…』
『ですから…』

『はいはいじゃあ終わりましょうね』


甥っ子のフォロー無しでは



その日叔父さんは話しかけてきた

『チョーノ……一人で…大井行くんだって？』
『ヘヘッまあね』
『…無駄遣いすんな…爺さんは苦労かけたんだから…』
『そんな使わないよ』

『お前だけは…賭け事しないと思ったけどな……爺さんの血だな…』
『オジチャンやってるの』

『もう場内には行けねぇけど…新橋でたまに…』
『無理しないように』


断続的にしか歩けない体でも、まだ馬券は買う
親父は親父で退院「当日」


『ただいま……あれ親父は』
『…知らないわよ』
『えっ……』

母と大喧嘩の後に…大井に出掛けていた安静にしなきゃいけないのに…


『ブェ…ブェ…ハァハァ…』
『なに考えてんだ』
『カギ……カギ開けてくれ……帰るから……』


母は大激怒したけど…俺は嬉しかったです□これが親父だなって


『お前も…見舞いに来ないで大井行ったじゃねーか』

ぷっ